ここから本文です。
更新日:2021年2月17日
霧島市南部の鹿児島湾に面した地域の天降川河口、隼人町の小浜海岸、清水海岸、国分の水戸川河口などには干潟が形成されており、検校川の河口近くの下井海岸には「国分キャンプ海水浴場」があり砂浜が広がっています。また、国分地区と隼人地区の沿岸には、海を埋め立てて造られた広大な干拓地や調整池があります。
これらの干潟や干拓地等では、渡り鳥の中継地や越冬地として地理的に重要な位置にあるため、多くの渡り鳥が利用し、クロツラヘラサギのような希少な鳥類を見ることができます。
また、干潟は一般的に淡水と海水が混ざりあう汽水域であるため、魚類・貝類・甲殻類をはじめ多種多様な生物が生息しています。霧島市の干潟でもハクセンシオマネキなどの、干潟特有の希少な生物をはじめ、多くの生物が確認されています。干潟にはこのように多くの生物が生息しているため、水質浄化能力に優れていることが知られています。
現在の霧島市に見られる干潟は、生物相が貧弱で、特にアサリをはじめとする貝類が非常に少なくなっています。また、アサリを放流しても定着せず、その原因も明らかではありません。
河口の干潟では河川から流入する有機物が堆積することが知られています。霧島市でも多量に有機物が堆積し、富栄養化が進んでいる場所があり、多様な干潟の生態系が失われてしまうことが懸念されています。
霧島市の干潟で見られる希少生物のうち、特に代表的なものを紹介します。
ハクセンシオマネキ
クロツラヘラサギ
干潟の多様な生態系を守るためには、ごみのポイ捨てをしないことや、流入する河川の水質を保全することが重要です。現在、霧島市における汚水処理人口普及率は81.6%(令和元年度末現在)となっており、全国平均の91.7%(令和元年度末)よりも低い値となっております。
河川の水質保全について私たち一人一人が認識し、生活の中で生活排水のことに配慮していくことで、水質の向上に結びつき、干潟の生物をはじめとした河川・海域の生物の保護につながります。
河川や海域の水質保全につきましては、「みんなで守ろう美しい川や海」をご覧ください。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください