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更新日:2019年3月25日

平成25年第2回霧島市議会定例会、市政運営の状況報告

はじめに、昨年12月の政権交代により発足した第二次安倍内閣が「日本経済の再生」に向け、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢を同時に展開することにより、円高の是正、株価の上昇など経済の明るい兆しが見え、5月16日内閣府が発表した2013年1月から3月期の国内総生産速報値は、年率換算で3.5%増となるなど、本格的な景気回復の歩みが始まったのではないかと大いに期待いたしているところでございます。

 

さて、私は、初代霧島市長として就任させていただきましてから、これまで2期8年にわたり、市民の皆様が主役の信念のもと、民意を第一に、「開かれた市政」、「活力ある市政」、「公正公平な市政」の3つの基本姿勢を信条とし、「あれも、これも」という政策から「あれか、これか」という「選択と集中」の政策を進め、市民の皆様と「共生、協働、共助」して、「元気!霧島・市民力のまちづくり」に取り組んできたところでございます。2期目の任期も残すところ約半年となりましたが、今後とも、誰もが「この街に住みたい、住んで良かった」と実感できる市民生活の実現に向けて、市民の皆様はもとより議会の皆様方のご理解、ご協力を賜りながら、残されました期間、全身全霊を傾け市政運営に取り組んでまいる所存でございます。

 

また、本市では、平成20年3月に策定した第1次霧島市総合計画における前期5か年間を対象とした基本計画が平成24年度をもって満了いたすことから、新たな時代の潮流を的確に捉えるとともに、様々な課題を克服し、今後のまちづくりの方向性を示す新たな羅針盤として、平成29年度までの5か年間を対象とした後期基本計画を本年3月に策定し、「人と自然が輝き、人が拓く、多機能都市」を目指し、この4月に新たなスタートを切ったところでございます。
市町村を取り巻く厳しい社会経済情勢に柔軟に対応できるよう、積極的に行財政改革に取り組むとともに、第1次霧島市総合計画の実現に向けて、着実に各種施策を実施してまいりたいと存じます。

 

次に、3月31日、中国において鳥インフルエンザA(H7N9型)ウィルスに感染した患者が報告されたことを受け、4月17日に関係機関、養鶏事業者にお集りいただき、「霧島市鳥インフルエンザ対策連絡会議」を開催いたしました。本市は、上海、台北、ソウルを結ぶ国際定期路線を擁する鹿児島空港の所在市であることや観光地であること、さらに本市の基幹産業である農林水産業のうち、養鶏業へ及ぼす影響を鑑み、養鶏事業所を個別訪問して防疫対策について確認するなど、万全の態勢で臨んだところでございます。今後も、関係機関と情報を共有しながら緊張感を持って対応してまいりたいと存じます。

 

次に、大変嬉しい話題といたしまして、4月に開催された平成25年度全日本カデ柔道体重別選手権大会におきまして、女子52キロ級に出場した国分中央高等学校スポーツ健康科2年生の「前田千島」さんが優勝され、その後、日本代表選手として出場された5月のドイツカデ国際大会において、6試合全て一本勝ちし優勝されましたことは、地元として大きな喜びであり、心からお祝い申し上げます。来る8月にアメリカ・マイアミで開催されます世界カデ柔道選手権大会におきまして、前田千島選手が優勝を目指して活躍されますよう市民の皆様とともに心からご祈念申し上げます。スポーツ健康科の設置を決断し、その成果が様々な形で出始めていることに、学校や教育委員会をはじめ関係者の皆様に心から感謝申し上げるものです。

 

それでは、本日ここに、平成25年6月定例市議会の開会に当たり、3月議会以降これまでの市政運営の状況報告を申し述べますとともに、今回、提案いたしております議案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 

まず、市政運営の状況につきまして、総合計画の7つの政策体系に沿ってご説明申し上げます。

 

1.「快適で魅力あるまちづくり」

生活基盤の充実につきましては、安全で良質な水の安定供給に関し、平成21年度から整備を進めておりました国分地区から福山地区への旧行政区を越えた配水を行うための施設が、平成24年度末に完成し、4月から一部の地域を除き配水を開始いたしました。これも合併の大きな成果の一つであると考えており、今後も計画的に施設の整備を行ってまいります。

 

景観の保全と整備につきましては、この4月1日から霧島市景観条例を全面施行し、建築や開発等における一定の行為について、事前の届出を行っていただくこととなりました。今後は、本条例や霧島市景観計画に基づき、本市の特性を活かした良好な景観の保全や、新たな景観形成に向けた取り組みを推進し、より一層魅力的で活力ある「霧島」ならではのまちづくりを目指してまいります。

 

防災対策につきましては、火山噴火や南海トラフ等の地震に伴う津波対策と致しまして、市民の皆様に日頃から地震・津波に対する防災意識を高めていただくため、沿岸部の避難所や電柱等にその場所の標高を示した標識を設置したところでございます。
また、梅雨・豪雨期を前に、各総合支所等で事前に実施した災害危険箇所点検の結果を踏まえ、5月8日に本市の防災担当者などによる市内8箇所の災害危険箇所の点検を実施したほか、5月20日には、緊急時における本庁と総合支所間の初動対応や情報伝達体制の確認のため、情報伝達訓練を実施したところでございます。
さらに、5月22日に国分海浜公園周辺において、42機関約1,400人が参加して実施した市総合防災訓練や5月31日に開催した市防災会議を通じまして、国・県をはじめとする防災関係機関との更なる連携の強化などを確認したところでございます。

 

2.「自然にやさしいまちづくり」

自然環境の保全につきましては、地球温暖化対策の一環として、4月27日に、国分中央高等学校の園芸工学科の先生・生徒さんをはじめ、関係者の皆様のご協力をいただき、緑のカーテンモデル事業説明会を開催し、参加者100組に対してゴーヤとヘチマの苗を配布するとともに、苗の育て方講座等を行い、市民の皆様や事業所などによる緑のカーテンへの取組が開始されたところでございます。
また、生活排水対策事業の一環として、4月から5月にかけて市内の小・中学校プール39か所に、環境浄化微生物資材「エコきりしま」の投入を実施したところであり、今後、その浄化作用を検証しながら、更なる水質浄化対策の普及・啓発につなげてまいりたいと存じます。

 

生活環境の向上につきましては、霧島市生活環境美化条例に基づき、4月に5地区自治公民館を環境美化モデル地区に指定し、地域住民の皆様に、自主的に環境美化活動に取り組んでいただいているところでございます。
また、行政と市民活動団体等が協働し、河川景観の保全のための美化活動等を行う「河川景観保全アダプト(里親)制度推進事業」につきましては、これまで79団体の登録をいただいており、各団体における積極的な河川環境保全活動がなされているところでございます。

 

3.「活力ある産業のまちづくり」

商工業の振興につきましては、住宅リフォーム支援事業を実施するにあたり、4月から5月にかけて延べ4回地元業者説明会を開催し、164社、213名の皆様にご参加いただきました。また、市民の皆様には、広報誌等により制度をご案内いたしているところでございます。

 

観光業の振興につきましては、第一次霧島市総合計画後期基本計画策定に合わせて策定した「霧島市観光基本計画新戦略プログラム」に基づき、観光振興のための観光誘客事業などを展開しているところでございます。
また、新燃岳の噴火により入山が規制されておりました中岳中腹の探勝路につきまして、県や関係機関と共に入念な事前調査や安全対策を行い、ゴールデンウィークに合わせて4月27日に規制が解除され、10年に一度かと言われるほど見事に咲き誇るミヤマキリシマの群生の中、多くの登山客でにぎわいました。
このほか、鹿児島空港PRブースにおきましては、運用開始以来多くの皆様にご利用いただいており、「春の黒酢キャンペーン」や「かごしま茶空港新茶キャンペーン」の開催など、観光PRと共に本市の特産品PRの役割も果たしているところでございます。

 

雇用の促進につきましては、地域や地権者の皆様方のご理解、ご協力のお蔭をもちまして、国分上小川地区工業団地の造成工事を5月に発注し、年度内完成を目指してまいります。なお、工事発注に併せて造成工事に係る地区説明会を上小川地区、湊地区、広瀬地区の3地区で開催したところでございます。

 

また、旧鹿児島県人材育成センターの建物につきましては、人材育成センターとしての機能を継続していくことを条件に、本年8月1日から霧島商工会議所への貸与に向けて、準備を進めることといたしたところでございます。

4.「育み磨きあうまちづくり」

文化の振興につきましては、大隅の国建国1300年記念事業の一環として、5月11日に国分多目的ホールにおきまして、「大隅の国建国がもたらしたもの」をテーマとしたシンポジウムを開催いたしました。東京大学大学院の佐藤信先生を始め、県内外で活躍される研究者の方々をお招きし、大隅の国建国に纏わる歴史について解説していただき、古代のふるさとを窺い知る貴重な機会になったものと考えているところでございます。今後も隼人舞の共演、黎明館との合同特別展及び史跡めぐりなどを引き続き実施し、郷土の歴史を学ぶ機会を設けてまいります。

 

次に、冒頭で大変嬉しいニュースとしてご紹介いたしました国分中央高等学校スポーツ健康科の前田千島選手などの活躍により、5月15日に、第68回国民体育大会に向けた鹿児島県体育協会の強化指定を同校女子柔道部が受けましたことをご報告いたします。今後とも、開設3年目を迎えるスポーツ健康科や、部活動全体の活性化を図りながら、希望する進路を実現し、たくましく社会を生き抜く力を兼ね備えた生徒の育成に努めてまいりたいと存じます。

 

5.「たすけあい支えあうまちづくり」

医療体制の充実につきましては、老朽化が進んでいる霧島市立医師会医療センターの現状を踏まえ、当該施設の今後のあり方を定めた「霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想」を昨年12月に策定いたしたところですが、この基本構想を基に具体的な施設整備について検討することを目的に、住民代表や医療関係者等を委員とする「霧島市立医師会医療センター施設整備委員会」を4月に設置いたしました。今後は、当委員会の協議を中心に基本計画を策定し、将来の医療情勢への対応にも着目した地域中核病院としての役割が十分に発揮できるよう医療センターの施設整備を進めてまいりたいと存じます。

 

次に、国民健康保険制度につきましては、制度の安定的な運用を図るため、疾病の予防及び早期発見を目的に、生活習慣病対策として特定健康診査を市内の医療機関60か所で5月から開始したところでございます。
また、人間ドックにつきましては、一般・女性コースの他に脳疾患予防コース、がん予防コースの4つのコースを実施しているところでございます。

 

次に、後期高齢者医療体制の充実につきましては、生活習慣病の早期発見を目的とした長寿検診を5月から国保と同じ医療機関で開始したところでございます。
また、1日人間ドックにつきましても国保と同様に、4つのコースを実施しているところでございます。

 

こころと身体の健康づくりの推進につきましては、「健康きりしま21」第2次計画を3月に策定し、健康で生きがいをもって長生きできるよう、生涯を通じた地域ぐるみの健康づくりに取り組んでいるところでございます。特に、本年度で5年目を迎える「健康生きがいづくり推進モデル事業」は、すでに70地区で取り組んでいただいておりますが、全ての地区自治公民館での取組を目指して未実施の19地区に働きかけを行い、これまでに新たに17地区で取組の合意がなされたところであり、残る2地区におきましても、取組に向けた協議が地区内で進められているところでございます。

 

6.「共生・協働のまちづくり」

市民参加によるまちづくりの推進につきましては、4月に市内全7地区におきまして、地区自治公民館長・自治会長会を開催し、地区自治公民館長89名、自治会長855名、計944名の皆様を行政協力員として委嘱させていただき、本市の基本的な事務などについてご説明申し上げたところでございます。今後も引き続き、共生、協働のまちづくりを進める上で、最も大切なパートナーである地区自治公民館長、自治会長の皆様と常に連携を取りながら、市政を運営してまいりたいと存じます。

 

移住定住促進につきましては、市外からの転入者に加え、国分・隼人の市街地から周辺の中山間地域への転居者も、補助金の対象とする新たな移住定住促進制度を、本年度4月からスタートさせ、制度の普及推進を図っているところでございます。

 

人権の尊重につきましては、児童の情操をより豊かにし、人権尊重思想の更なる普及と高揚を図るために、5月に牧園小学校をはじめ市内6校で、「人権の花運動」を開始したところでございます。

 

男女共同参画の推進につきましては、本年3月に策定いたしました「霧島市男女共同参画計画(後期計画)」を、5月に市内各小・中学校及び高等学校に配布するなど、男女共同参画の推進に関する施策を、総合的かつ計画的に行ってまいりたいと存じます。

 

7.「新たな行政経営によるまちづくり」

7月6日に満6周年を迎える市民サービスセンター「コア・よか」につきましては、市民のニーズに応じたサービスが提供できる拠点施設として、平成24年度の利用者数は20,904人で、前年度比17.3%の増、また、取扱件数も28,728件で、前年度比12.1%の増となるなど、多くの皆様にご利用いただいているところでございます。

 

また、パスポート発行事務につきましては、昨年度、県下全体での申請件数が落ち込む中、鹿児島空港開港40周年の記念事業の一環として実施いたしました、パスポート取得者への助成制度の効果もあり、平成24年度の市民サービスセンターでのパスポート申請件数は2,781件と、前年度と比べ317件、率にして12.9%の増となっております。

 

広報誌の発行につきましては、この度の全国広報コンクールで7年連続の入選を果たし高い評価をいただいたところでございます。5月号からは地域経済の活性化を目的として、県内の自治体としては初めて市内の店舗等で使える地元応援「クーポン券」や、霧島市をPRしていただくための「絵はがき」を添付いたしました。今後も引き続き地域に密着した、見やすい、読みやすい、喜んでいただける広報誌づくりに努めてまいりたいと存じます。

 

1日移動市長室につきましては、本年度も新たに国分地区を含め各地区で実施し、市民の皆様から直接、要望やご意見をお伺いするとともに、自ら現状を把握し、迅速かつ的確な市政運営ができるよう努めてまいりたいと存じます。

 

広域行政について

今回で第12回目となる環霧島会議が、5月2日に宮崎県高原町で開催され、これまで専門部会で協議検討した結果や現在までの取組についての報告などを受けたほか、本年度は、日本で最初の国立公園「霧島」が誕生して80周年を迎えることや、「大隅国建国1300年事業」の開催年であることを踏まえ、それぞれの歴史的な記念事業を連携させながら、『国立公園霧島80周年記念キックオフイベント「歴史をめぐる~環霧島スタンプラリー」』を実施し、記念事業のPRと共に、周遊観光による環霧島地域への誘客促進につなげる新たな取組みの経費などの予算が決定されたところでございます。

 

霧島ジオパークの推進につきましては、平成25年度霧島ジオパーク推進連絡協議会定例総会において、世界ジオパークネットワークへの加盟申請を行うことが決定されましたことから、4月22日に日本ジオパーク委員会に加盟申請書を提出し、5月20日にプレゼンテーションを行ってまいりました。今後、7月から8月にかけて現地審査が行われ、9月ごろには日本ジオパーク委員会の推薦の可否が発表される予定であり、推薦いただきましたならば11月ごろに世界ジオパークネットワークへ英語版の加盟申請を行うことになります。
なお、世界ジオパークネットワークへの加盟認定は、ユネスコの正式プログラム化などへの動きを受けて、年々、ハードルは高くなってきており、複数年かかる例も見受けられますが、霧島ジオパークの魅力を世界に向けて発信していくためにも協議会で一体となって粘り強く事業を進めてまいりたいと存じます。

 

以上で、市政運営の主な取組み状況報告を終ります。

 

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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