広報霧島8月号

広報霧島8月号 page 12/28

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広報霧島8月号

一枚の紙に歴史が息づく※「曾の隼人」は隼人歴史民俗資料館で販売中。(1冊1,000円)それ以外の発行誌3冊は同資料館で閲覧のみ可能。問=隼人歴史民俗資料館 ?(43)0179広報きりしま 12歴史って本当に面白い。やめられないですよ」。自身が描いた大きな絵図の前でほほ笑む小野郁子さん(79)は郷土の歴史研究家。「古い文献をひもといていくことが大好き。いつも新しい発見に感動します」と話します。昭和48年、牧園町教育委員会の社会教育指導員となり、歴史や文化財に関する仕事をすることに。その後、霧島町教育委員会、隼人町歴史民俗資料館での勤務を経て、国分の郷土誌編さん専門委員に抜てきされます。たくさんの資料を集め、研究を重ね、無事郷土誌を発行。数年に及ぶ活動は小野さんの中に、郷土の歴史に関する知識と愛情を育んでいました。「郷土誌に書ききれなかったことがたくさん。このまま解散するのはもったいない」と平成10年、編さん専門委員全員で「郷土史研究会」を発足。途中、メンバーの変更もありましたが、現在も同研究会で、地元の歴史の本を発行する活動を続けています。「1冊の本に複数の筆者がいると、意見が異なり衝突することもありますが、徹底的に意見を戦わせることで妥協のない良い作品ができあがります」小野さんが歴史を学ぶ場所はほかにもあります。それが「古こ絵え図ずを描かく会」。自身が代表を務めるこの会は、歴史上の風景を描くことで郷土の歴史を学ぼうと平成14年に発足。現在は女性7人のメンバーで、6枚目の作品制作に取り掛かっています。「文献で学んで、歴史を分かったつもりでいても、実はそうではありません。当時の家、衣類、髪型、樹木、畑の野菜など絵を描こうとして初めて、知らないことの多さに気付きます。筆が止まると、そのたびに勉強ですね」描く会のモットーは「五感で学ぶ郷土の歴史」。ここでいう“五感”とは、「歩く・聞く・見る・描く・歴史談義」のこと。“描く場所を何度も歩き、専門家や地元の長老に話を聞く。文献や資料で研究を重ね、下描き。構図が決まったら、紙を継いTHE SCENE霧島に生きるs l o w l i f e作  品  名作成年1 江戸時代前期の舞鶴城と国分の城下町H162 江戸時代後期の薩摩藩火薬製造所と敷根麓H183 戦国時代の島津貴久とザビエルの初会見地・清水城と城下町H204 平安時代の鹿児島神社と社家(しゃけ)周辺H235 奈良時代の国府・国分寺のある国分の様子H24書  籍  名作成年1 ザビエルと島津貴久の初めての会見地-国分清水城説についての一考察- H112 天降川の川筋直し-江戸初期の大工事- H133 島津義久と国分隼人-舞鶴城築城四百周年- H164 曾の隼人-大隅国1300年を迎えて- H25古絵図を描く会の作品霧島郷土史研究会の発行誌