広報霧島 2013年9月号

広報霧島 2013年9月号 page 17/28

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広報霧島 2013年9月号

74歳、それでも前へ下しも新しん原ばら明あき人とさん(74)65歳で鹿児島マスターズ陸上競技連盟に登録し、日々練習に励む。自他ともに認める練習好き。自宅には孫の写真とこれまで獲得したメダルがずらりと並ぶ。子ども二人は独立し、妻と隼人町で二人暮らし。身長156 ㎝、体重52㎏。?走る前はいつも入念に準備運動。ハードルやラダー(はしご状のトレーニング用品)は全て手作り ?自分の弱点を鍛えるために考えた練習方法に真剣な表情で取り組む ?部屋にはこれまで獲得したメダルがずらり???17 Kirishima City Public Relations, 2013.9, Japanした自己ベストタイムは、100㍍13秒80。「走っている瞬間は“無”。ゴールしたときの爽快感がたまらない」とその魅力について楽しそうに話します。少しでも早く走りたいとタイムにこだわり、走るための体づくりに取り組み、いつしか走ることが生活の中心になっていました。「健康のこと、体のことを本気で考えるようになりました。体にいいと聞けば何でも試し、健康関連の新聞記事はすぐにスクラップ。バナナと黒酢と黒砂糖を使った手作りのオリジナルドリンクは、もう5年以上飲み続けています。食事に気を付け、3日に2日は練習。走ることに夢中なんです」充実したセカンドライフを送る下新原さんが健康志向になったのには、走ること以外にもう一つ理由がありました。走り始めて2年も経たないころ、妻・信子さんが突然倒れます。幸い大事には至らず、回復へ向かいますが、信子さんの存在の大きさと健康のありがたさを実感したといいます。「妻が倒れて、今まで家のことを任せっきりだったと反省しました。それからはできるだけ手伝うように。私が仕事を続けてこられたのも、走ることに没頭できたのも妻の“内助の功”のおかげ。二人一緒に健康で長生きしないと意味がないんです」平成23年、和歌山県で開催された全国大会には、信子さんをはじめ、県内外に暮らす子どもや孫も応援に駆け付けました。結果は60㍍が自己最高の2位。全国大会で初めての表彰台でした。「家族の応援が私の背中を押します」と目を細める下新原さん。今の目標は“100歳まで走り続けること”と“3種目全国優勝”。「夢に遅すぎることはありません。その時点での自分のベストを尽くすことが大事。走ることで全国にたくさんの良きライバルができ、交流の輪が広がりました。そして何より家族の大切さを実感しました。私の夢は今も周りに支えられ、前進しています」立ち止まらない74歳は、ゴールを目指して、今日も走り続けます。