広報霧島 2013年9月号

広報霧島 2013年9月号 page 7/28

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広報霧島 2013年9月号

認知症の人の場合、「住み慣れた地域で暮らしたい」と思っても、支えてくれる家族などの存在が必要です。しかし現実は、介護について悩んでいる家族が大勢います。介護しやすい環境を作るためには、どうすればいいのでしょうか。自らも20年間、姑しゅうとめの介護をした経験のある水流さん。夫が亡くなっていたため、生活のために働きながらの介護でした。認知症のことを知ろうと講演会に参加、「やすら木会」の発足と同時に入会し、活動にも参加するようになり、多くの相談を受けてきました。水流さんが最初にアドバイスするのは笑顔の介護。そこには自らの経験がありました。「最初の一年は、いつもイライラしていました。当時つけていた介護日記には姑の悪口ばかり。そんなとき大学生の息子に“顔が険しい”と言われ、鏡に写る自分の顔にびっくりしました。これではいけないと思い笑顔を心掛けるようにしました。笑顔なんて無理と言う方もいますが、作り笑いでもいいと思うんです。そうすると自分の気持ちに少しゆとりが持て、相手の思いを尊重する心の余裕がでてきます」さらに水流さんは、笑顔のために地域の力が必要と話します。「介護している方の中には、周りの目が気になり、認知症を打ち明けられない人がいます。そんな人の中には、イライラを解消できずに高齢者虐待に走るケースも。その人たちも好きで虐待しているわけではないんです。精神的に追い詰められているんです。社会全体が認知症を正しく理解し、家族の孤独感を和らげることが必要です。悩みを解決しようと思わなくていいんです。思いに共感し、存在に気付くだけで救われる人が大勢います」水流さんは「いきなり声を掛けてと言っても難しい。日ごろからの地域との関係性が大切」と訴えます。認知症のことを打ち明けることができ、それを共感できる環境。認知症の人とその家族を支えるためには、つながりの持てる社会づくりが必要です。認知症の人と家族を支えるやすら木会代表 水つ流る凉子さん公益社団法人 認知症の人と家族の会鹿児島県支部「やすら木会」 問=?099(257)3887まちかど介護相談所市では、介護の支援だけではなく、介護しやすい地域づくりに取り組む「ライフサポートワーカー」を任命しています。半年間の研修を受けた福祉事業所の介護スタッフ31人が活動中です。ライフサポートワーカーがいる事業所は、介護相談や地域の集まり場づくりなどをする「まちかど介護相談所」にもなっています。1人で悩まないで、お気軽に相談してください。この看板とのぼり旗が目印です。 問=長寿・障害福祉課 ?(64)0995認知症の人と、その家族を支えるための地域の介護相談所。~最期まで自分らしく~7 Kirishima City Public Relations, 2013.9, Japan