広報霧島 2013年10月号

広報霧島 2013年10月号 page 5/28

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広報霧島 2013年10月号

CASE5CASE4南九州神かぐら楽まつりを見るのが大好きだった私は、5年前、神楽講座に申し込みました。神楽はもちろん踊りの経験もない私にとって、歩き方や所作の一つ一つが難しく、練習の日々でした。2年間講座を受講し、発表会に出たときの感動は忘れられません。その後すぐに霧島神楽振興会に入り、今では会の一員として練習に励んでいます。神楽を始めるまで、介護と子育ての日々を送っていました。家族はとても大切な存在ですが、自分の時間が持てず、二人の母の世話に疲れてしまうときもありました。そんなとき出会った神楽。振興会の皆さんは温かく迎えてくれました。熱心に指導してくださり、今ではいくつかの役で舞台に立てるようになりました。まだまだうまくできずに、悔しい思いをすることもありますが、ここが私の居場所。私が輝ける場所だと感じています。地元の歴史にも興味を持つようになりました。この素晴らしい伝統文化を絶やすことなく未来へ伝え、見る人の心を打つ舞ができるようになりたいです。36歳のとき、14年間の結婚生活が終わりました。長い闘病生活の末、夫が亡くなったのです。それから2、3年は心に穴があいたようで、自分が生きているのかも分からないような日々を過ごしていました。家族や友人にも心配をかけました。友人の誘いで絵画教室に入ったのが40歳のとき。もともと絵が好きだった私はすぐにのめり込み、時間を忘れてひたすら描く日が続きました。そのころ、描いていたのは廃船や壊れた物ばかり。今思うと、私の心が壊れていたのだと思います。絵を描く日々の中で、私は少しずつ自分を取り戻していきました。キャンパスに色を重ねるたびに、心に溜めこんだ悲しみが少しずつ吐き出されていったのだと思います。色鮮やかな花を描きたいと思えたとき、“私の心はまだ生きている”と感じました。今は絵の仲間と充実した日々を過ごし、グループ展や個展の開催を目標に頑張っています。絵があったから私は前向きになれました。絵と共に歩んできた人生。これからも描き続けます。絵画神楽ここが私の輝ける“居場所”からっぽの私に生きる力をくれた伝統芸能を伝える絵と共に歩んできた人生このまちで輝  く心、豊かに生きるということ招待作家としてきりしま美術展で作品を展示します。?会期=10月5日(土) ~ 18日(金)?場所=国分シビックセンター毎月、みやまコンセールで開催される「郷土芸能の夕べ」に出演しています。会員募集中です。一緒に神楽を楽しみませんか。問=霧島神楽振興会会長【江口】?(57)0163本ほん田だ廣ひろ子こさん(66)(横川町)霧島神楽振興会尾お谷たに小さ百ゆ合りさん(48)(隼人町)きりしま美術展で展示する作品を仕上げる本田さん今年8月に開催された南九州神楽まつりでは2つの役に挑戦5 Kirishima City Public Relations, 2013.10, Japan