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概要

広報霧島2014年6月号

?模型を彫刻する姿は真剣そのもの ?使い慣れた三角刀で下地の細かい表情を作っていく ?精巧な作品の下地となるスケッチ ?妻・真由美さんの故郷日当山の昭和40年代の風景を再現したジオラマ作品「たーまやー」。平成13年、全国的な大会で大賞を受賞。小物など細部にこだわりが見える ?喉を潤したり、談笑したりする兵士たちの様子。戦車の汚れやサボテンのとげまで精密に表現 ?進駐する騎兵隊と歓迎する人々。馬の筋肉の質感など、マルケン塗りの技が光る? ?17 Kirishima City Public Relations, 2014.6, Japanら旅先の模型店に足が向いていたそうです。「自分はやはり模型が大好きなんだ」と自覚した岩重さん。それからは霧島市に戻り、模型店を経営しながら自分の表現したい作品づくりに集中します。そんなある日、出品の締め切りがぎりぎりに迫り、作品の塗装を淡い水性塗料でさっと塗るだけで仕上げてしまったことがありました。その結果、精巧に彫刻された模型の顔や服の溝に溜まった塗料が自然な陰影をつけ、今まで以上にリアリティーあふれる作品に。作品は大会で高い評価を受け、卓越した彫刻技術に裏付けられたこの塗装技法は“ マ・ル・タカヤ”の“ ケ・ン・ジさん”から「マルケン塗り」として全国のファンの間で知られるようになりました。今では模型専門誌から作品製作や寄稿の依頼が続き、鹿児島市立美術館で模型講座の講師を務めることも。岩重さんは「ジオラマは絵や写真と違っていろいろな角度から眺めることができます。細かい部分にもきっと面白い発見がありますよ。登場人物に思いを巡らし前後の物語を想像するのも醍醐味の一つ。和やかな情景があふれる作品をこれからも作り続けたい」と笑います。一つの作品を作るのに平均2、3か月はかかり、大作は数年越しになるというジオラマ。店を訪れる子どもたちや模型ファンにも手ほどきをして模型の魅力を伝え続けます。みんなが夢中になる姿を見て目尻を下げる岩重さん。そこには自身のジオラマで追及し続ける「和やかな情景」があります。マルタカヤ模型国分中央三丁目12-40?(45)1296営業時間/ 10:00 ? 19:30定休日/火曜 駐車場あり? ??和やかな情景を追及する“ジオラマ界の匠”