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概要

広報霧島2014年7月号

こからは苦労の連続でした。「みこしの作り方が分からず、祇園山笠のみこしを隅々まで撮影し、それを基にミニチュアを作り、研究しました。みこしはくぎを一本も使わず、かつぎ棒は麻の太縄で締めます。その締め方が分からず苦労しました。上に乗せる人形は郷土を代表する人物などを題材にしていますが、巨大な人形の作り方が分からず、博多人形師に教わりました。夜中まで作業が続く日々、悪戦苦闘の連続でしたが、みんなに喜んでもらいたいという思いで頑張りました」全てが初めてのみこし作り。多くの苦労を乗り越えられたのは「人の縁が大きい」と言います。「最初は正直、不安もありましたが、メンバーの中に一級建築士や大工、製材所を営んでいる者がいて、それぞれの得意分野を結集すればできると思いました。みこしの担ぎ方は博多祇園山笠の方が指導してくれました。締め込みは、アマチュアの相撲の方に教わりました。たくさんの縁が無ければ実現しなかった。人とのつながりの大切さを実感しました」祭り2日目。巨大みこしを中学生が担いで練り歩く「舞鶴御輿」があります。そこに幼いころの自分の姿を重ねる満重さん。「私が子どものころ、近所で行われていた小さなおぎおんさあが、今でもふるさとの記憶として心に残っています。子どもたちが大人になったとき、夏祭りの記憶がふるさとを思い出すきっかけになってもらえたらと思い舞鶴御輿を始めました。“夏祭り=ふるさと”、そう思ってもらえるように、これからも盛り上げていきたいですね」地域を盛り上げるために始め、受け継いできた20年。国分寺御輿競走で満重さんが一番好きな場面が、最後の優勝チームを発表する瞬間です。「みんなの思いが爆発して会場全体がはじけます。その後の健闘をたたえる光景は、競い合ったもの同士、さらには見物客も関係なく、そこにいたみんなが一つになった感じがするんです」満重さんは「市制10周年を迎える来年の大会で、旧1市6町からみこしを一つずつ出して国分寺御輿競走ができたら」と意欲を燃やしています。人のつながりから生まれた国分寺御輿競走。地域を一つにし、今度は霧島市の一体感を高めるきっかけになろうとしています。満重邦くに人とさん(57 )国分寺神輿総代昨年の国分寺御輿競走優勝チーム京セラ鹿児島国分工場 監督小島 大だい輝きさん(25)昨年、初めて国分寺御輿競走に参加しました。会場の盛り上がりがすごくて、その中で優勝できて最高でした。わが社では入社1年から3年目の社員でチームを作っています。新たなメンバー構成となり一からのチーム作りでしたが、練習を重ねるごとにコミュニケーションがとれ、いい走りができるようになりました。国分寺御輿競走に参加して学んだことは一つになることの大切さ。今回もチーム一丸で、目指すは連覇です。チーム一丸で目指すは連覇? ?? ?みこしに乗る人形の土台は竹を組んで新聞などを貼ったもの ?細かい装飾部分にもメンバーのこだわりが込められている ?顔の表情はおがくずにのりを混ぜ固めた物に色などを塗って表現5 Kirishima City Public Relations, 2014.7, Japan