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概要

広報霧島2014年7月号

霧島国分夏まつりは、もともと国分中央にある八坂神社で行われていた祇園祭を、当時の国分市商工会青年部のメンバーが周辺の人だけでなく、国分全体の祭りにしたいと規模を拡大し「国分夏まつり」としてスタートしました。今ではまちを代表するお祭りですが、最初のころは思うようにいきませんでした。当時、商工会青年部員で立ち上げメンバーだった林譲ゆずるさん(79)は次のように振り返ります。「祭り前の約3か月間は、昼も夜も関係なく準備に追われ、時には徹夜することも。いざ本番を迎えてもなかなか人が集まらず、総踊りも人前で踊るのが恥ずかしいと断られることが多く、150人ほどしか集まりませんでした。最初の数年は、市民の皆さんや地域に理解してもらうために必死に走り回りました」もともと地域の小さな祭りだったものが、まちを元気にしたいという林さんたちの情熱で人や地域を動かし、今では市最大の夏祭りに発展しました。そこには林さんたちの思いに賛同する多くの人たちがいました。「今年で50年。それはたくさんの人が関わってきた歴史でもあります。若い人たちが私たちの思いを受け継ぎ、夏祭りを守ってくれていることがとてもうれしいです。祭りには、ごみ回収や駐車場整理など裏方の作業もあり、企業や学生などたくさんの方がボランティアで参加してくださいます。今では300人を超えると聞きます。祭りに参加する人たちのたくさんの笑顔は、こうした多くの人の思いが支えています。50年を振り返って、改めてつながることの大切さを感じています」さらに林さんは、夏祭りに大きな可能性を感じています。「祭りは携わる全ての人が一つになれます。終わったとき、みんなで感じる達成感は、それまでの苦労を全て吹き飛ばしてくれます。市内にはたくさんの夏祭りが、先人たちの思いと一緒に受け継がれています。たぶん皆さん同じ気持ちだと思います。今は各地がそれぞれ実施していますが、協力し合うことで、その地域だけでなく地域間のつながりにもなります。地域が元気になればまちが元気になる。夏祭りは霧島市の一体感を高め、さらに魅力あるまちにしていく力があると思います」今年も市内ではたくさんの夏祭りが行われます。ぜひ、いろいろな祭りに参加して、そこに受け継がれる思いを感じ、たくさんの思い出を作ってください。きっとそれが、ふるさとの記憶としてあなたの心の中にいつまでも残るはずです。夏祭りには霧島市を一つにする力がある林 譲ゆずるさん(79)50年、それはたくさんの人の思いが詰まった歴史。受け継がれる思い霧島【まつりびと】昭和40年代後半のころの国分夏まつり広報きりしま 6