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概要

広報霧島 2014年9月号

〈作り方〉① ジャガイモ、ニンジン、タマネギは皮をむき一口大の大きさに切る。ニンニクはみじん切りにする。② 手羽元に塩とこしょうをして2~3分おき、小麦粉をまぶす。③ フライパンに油を入れ、ニンニクを入れてから火をつける。油が熱したら手羽元を入れて、色がつくまで焼く。④ 野菜を③に入れて、少し油になじませ、Aを入れる。⑤ 中火で煮て、ジャガイモに竹串が通るようになったら、弱火で汁が半分になるまで煮詰め、火を止めて冷ます。⑥ 好みで黒酢を軽くからめ、火にかけて温める。〈材 料〉(4人前)手羽元12本、小麦粉大さじ2、塩・こしょう少々、ジャガイモ中3個、ニンジン1本、タマネギ2個、オクラ12本、ニンニク2かけ、油大さじ2、黒酢小さじ1A: 酒大さじ2、塩小さじ1/2、こしょう少々、しょうゆ大さじ4、酢大さじ3、砂糖大さじ2と1/2、水500cc黒酢もお酢も必ず福山産を使っています」と話すのは、隼人町見次の梅北キセ子さん(72)。米どころの伊佐市大口出身で「以前、大口には規格外になった玄米を福山町の黒酢と物々交換する風習があり、私は小さいころから福山の黒酢で育ちました」と振り返ります。梅北さんは22歳のとき教師をしていた健作さんと結婚。健作さんの健康を気遣い、料理の勉強を本格的に始めます。料理の先生は赴任先の地域の主婦たち。土地ごとの郷土料理や味付けを身に付け、心の交流も広がる中で、何よりも夫の健康を料理で支えることの喜びを知ります。料理では健康に良く、子どものころから親しんだ福山の酢を使うのがこだわり。ほかの酢も試しましたが口に合わず、離島で手に入らないときは取り寄せるほどでした。福山の酢は梅北さんの引っ越した先々でも好評で、今でも酢を贈り旧交を温めています。そんな酢を使った料理で梅北家の人気料理が「鳥の手羽元の甘酢煮」。子どものころ酸味が苦手だった孫の岳がく人とさん(20)の健康のため、試行錯誤して作った味です。「まろやかな酸味は福山の酢ならでは。仕上げに黒酢をひと掛けすれば風味も増してさらに体にいいですよ」と梅北さん。おかげで酢料理が好きになった岳人さんは「祖母の作る甘酢煮は優しい味で大好き」と喜びます。健作さんも「健康で定年を迎えられたのも妻のおかげ」と目を細めます。「孫の体を思って作った甘酢煮を食べると、夫の健康を支えようと料理に励んだころを思い出します。この気持ちをわが家の味福山の酢と一緒に大事にしていきたい」大切な人の健康のため…。梅北さんの甘酢煮は「食」の原点を思い出させてくれます。◎隼人町見次家族の健康を願う「鳥の手羽元の甘酢煮」なぜか元気になるTaste of memories鳥の手羽元の甘酢煮梅北キセ子さん(72)、健作さん(78)広報きりしま 16slow food & cooperation