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概要

広報霧島 2014年9月号

厚生労働省によると、日常生活に制限のない“健康寿命”の全国平均は、男性が70・42歳、女性が73・62歳です。平均寿命との差は、男性9・13年、女性12・68年となっています。この差が拡大すればするほど介護や医療費が増大することになり、健康寿命を延ばすことが求められています。現在、健康寿命日本一なのが静岡県(女性75・32歳で1位、男性71・68歳で2位)です。そこには健康を支える「お茶」の存在がありました。健康の秘訣はお茶にあり健康とお茶の関係について研究している静岡県の市立御お前まえ崎ざき総合病院内科部長の鮫島庸よう一いちさんにお茶の効果について聞きました。「静岡県は肥満度が低く、がんの死亡率も低くなっています。これにはお茶が関係していると思っています。お茶には、がん抑制やコレステロールを下げる効果があるカテキン、リラックス作用があり、血圧を下げるテアニンなどさまざまな成分が含まれています。日ごろからお茶を飲む習慣が多い静岡県民は、これらの成分を自然と摂取しています」鮫島さんの調査では、全国的にみるとお茶の生産地とそうでないところでは、医療費にも大きな差が出ています。「お茶の生産が盛んな自治体では平均寿命が長く、医療費が少ないという結果が出ています。もし、全国の自治体の医療費がお茶の産地並みの額になれば、年間約2兆円の節減になると試算しています。国や地方自治体が抱える介護・医療費の問題をお茶が解決してくれるかもしれません」6杯飲んで全部食べるお茶に含まれる健康成分を、上手に摂取するにはどうしたらいいのでしょうか。「カテキンの有効摂取量は1日約1㌘と言われています。その量を摂取するには、二煎までのお茶を一日6杯飲むことが必要です。お茶は熱中症予防にも効果があるので、スポーツ時にもお勧めです」さらに鮫島さんは、飲んだあとの「茶がら」も重要と言います。お茶どころ静岡は健康寿命が日本一お茶と健康のおいしい話成  分効    能カテキン(お茶の渋み成分)血中コレステロールの低下体脂肪低下作用がん予防抗酸化作用虫歯予防、抗菌作用抗ウイルス作用血圧上昇抑制作用血糖上昇抑制作用アレルギー抑制作用口臭予防(脱臭作用)カフェイン(お茶の苦み成分)覚醒作用(疲労感や眠気の除去)持久力増加二日酔い防止利尿作用テアニン(お茶の旨み成分)神経細胞保護作用リラックス作用(α波出現)血圧低下作用サポニン血圧低下作用抗インフルエンザ作用フッ素虫歯予防ビタミン類ビタミンC 皮膚や粘膜の健康維持(コラーゲン形成)抗酸化作用ビタミンB2 皮膚や粘膜の健康維持葉よう酸さん神経管閉鎖障害の発症予防動脈硬化予防β-カロテン夜間の視力維持ビタミンE 抗酸化作用ミネラル(カリウム、カルシウム、リン、マンガンなど) 生体調節作用クロロフィル消臭作用食物繊維排便促進、腸内環境維持血糖上昇抑制作用脂質低下作用香りアロマテラピー■ 緑茶の成分・効能男性女性静岡県71.68 75.32鹿児島県71.14 74.51健康寿命(歳)広報きりしま 6