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概要

広報霧島 2014年10月号

薩摩義士の功績を伝えたい霧島市から宝暦治水に参加した藩士はいないと思われていましたが、平成3年、「住吉墓地に薩摩義士の墓がある」という新聞記事が出て、当時隼人町教育委員会で働いていた私はすぐに調査を始めました。薩摩義士、山元八兵衛が実在したことが分かったときは感動しました。今では毎年、彼の命日である11 月21 日に慰霊祭をしています。平成21 年には溝辺町にも井手上渡右衛門という薩摩義士がいたと判明。これからも歴史研究を続け、薩摩義士の功績を多くの人に伝えていきたいです。霧島では習わなかった歴史今年8 月、市が行っている姉妹都市交流で海津市へ行きました。これが2 度目の訪問。初めて行った中学2 年のときは、薩摩義士の歴史を何も知らないまま、旅行気分で参加しました。海津の中学生はみんな薩摩義士を知っていて驚きました。今回はもっと詳しく知りたくて勉強して参加。改めて木曽三川地域の人々のために命をかけた薩摩義士に感動し、自分たちの祖先であることを誇りに思いました。この歴史を霧島市の高校生にも伝えたくて、学校の弁論大会で発表するつもりです。顕彰会設立前、実は薩摩義士に詳しくありませんでした。国分さつま会や海津の人々の熱い思いに胸を打たれ、改めて学んだ薩摩義士の歴史に感動し、“市全体にこの歴史と思いを広めなければ”と活動を始めたのです。初めは国分、隼人の会員ばかりでしたが、今では全ての地区の人が参加しています」と活動の広がりに手応えを感じています。「薩摩義士の歴史を研究し、次の世代へ伝えていくことは霧島市薩摩義士顕彰会で発行している『薩摩義士に学ぶ』私たちの使命です。顕彰会では、平成23年に中学生を対象にした副読本を作成し、各学校に配りました。今年度からは市の出前講座に登録し、普及活動に努めています。ふるさとの歴史を伝えていくことが、大人はもちろん心豊かな子どもを育むことにつながればうれしいですね」未来と過去をつなぐパイプ役として、霧島市と海津市の架け橋として、顕彰会はあり続けます。霧島市薩摩義士顕彰会は平成19年4月に設立されました。当初39人だった会員も現在は約200人。薩摩義士を称え、その歴史を研究し、霧島市全体に広めようと、さまざまな活動に取り組んでいます。薩摩義士に学ぶ同顕彰会の主な活動は、薩摩義士の歴史研究と普及活動、関係する史跡の管理、海津市との交流などです。歴史はまだ不明な点も多く、研究を続け、毎年発行する冊子『薩摩義士に学ぶ』で成果を発表しています。「木曽三川千本松原を愛する会」から寄贈された千本松原の松苗を“里帰り松”として国分広瀬の干拓遊歩道と隼人町住吉の天降川ふるさとの川河川公園に植樹。友好のシンボルとして管理しています。隼人町の住吉墓地には、宝暦治水工事に携わった薩摩義士、山元八兵衛の墓があり、その管理と、八兵衛の命日には慰霊祭を行っています。同顕彰会会長の二見剛たけ史しさん(75)は「溝辺に住む私は、薩摩義士の歴史を顕彰するということ霧島市薩摩義士顕彰会会長二見剛史さん(75)薩摩義士顕彰会会員藤浪三み千ち尋ひろさん(67) 隼人町国分高校2年浅田明日香さん( 16 )温故心知薩摩義士・山元八兵衛の墓(隼人町住吉)市内の中学校に配布した副読本国分広瀬の干拓遊歩道に並ぶ里帰り松霧島市薩摩義士顕彰会では会員を募集しています。一緒に薩摩義士の歴史を学びましょう。問=総務課市民運動推進室 ?(64)09155 Kirishima City Public Relations, 2014.10, Japan