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概要

広報霧島 2014年11月号

生委員などを務め、未来ある子どもたちのために力を注いできました。そんな西川原さんも子育てサロンを始めたときは不安があったといいます。「教師歴は長くても、小さい子どもを預かるのは初めて。年配の男性を怖がる子もいて、試行錯誤の日々でした」。専門家や地域の人たちに相談して、絵本やおもちゃなど子どもの好きなものを購入。毎回サロンの最後には子どもが喜ぶ童謡を歌いながら踊ります。「続けてきて分かったことは、子どもの目線に合わせることの大切さ。子どもと一緒になって笑って泣いて、愛情を持って抱き締める。心がないと子育てはできません」。今ではすっかり子どもたちに懐かれている西川原さん。「子育てサロンでの経赤、青、黄色のカラフルなおもちゃと子どもたちの笑顔、見守る母親と地域の人たち。その輪の中心にいるのが西川原幸さち雄おさん(86)です。ここは国分福島地区の子育てサロン。今から10年前、当時民生委員をしていた西川原さんが地域の人たちと一緒に立ち上げました。子育てサロンとは、子育て中の親子が気軽に立ち寄り、子どもを遊ばせながら、情報交換をしたり、悩みを共に考えたりする場所。全国的に地域でつくる子育てサロンが求められるようになっていましたが、「事故が起きたらどうするのか」と二の足を踏むところがほとんどでした。そんな中、若い親子連れの移住が増えたこともあり、西川原さんは「地域で子育てを支えたい」と奮起。福島地区と有下地区にサロン設置を実現します。元々、小学校と中学校の教師だった西川原さん。「子どもは宝」と力を込めます。常に“子育て”に全力投球の西川原さんを突き動かすものは、子どもたちに向ける優しい眼差しからは計り知れないつらく悲しい過去でした。「今でも思い出したくない光景です。昭和20年8月、原爆が投下された広島で死体の収集を命じられました。特に子どもたちの遺体を見るのは本当につらかった。未来があったはずなのに…」。言葉を詰まらせうつむく西川原さん。終戦後、教師となり、退職後も自治公民館長や民験を通して子どもたちは社会性や協調性を身に付けます。お母さんたちにとってもストレス発散の場になっています」とサロンの重要性について話します。「ここでは、民生委員やボランティアなど10人近い地域の人が親子を迎えます。お母さんと子どもたちの笑顔が私たちの原動力。サロンを卒業した子が大きくなって“おじいちゃん”と声を掛けてくれたときは本当にうれしいですね」「継続は力なり」がモットーの西川原さん。「元気なうちは子どもたちのためにできることを続けたい」と話す柔らかい笑顔は、まさに“霧島のおじいちゃん”。福島、有下の子育てサロンでは、今日も子育て中の家族をおじいちゃんの笑顔が迎えます。安心できる実家みたいな場所国分広瀬在住二間瀬 理佳子さん(34)、悠ゆ う斗と君(1)今年3月に長島町から引っ越してきました。市役所でチラシをもらい、初訪問。西川原先生や地域の方が笑顔で迎えてくれて、ほっとしました。知り合いのいない土地で初めての子育て。不安でいっぱいでしたが、安心できる実家みたいな場所ができて心強いです。今ではほぼ毎週サロンに行きます。西川原先生は子どもの心に添って接してくださり、私にも子育てや生活の豆知識を教えてくれます。私にとって心安らぐ息抜きの場所です。利用者の声サロン名開催日時間場所連絡先福島地区子育てサロン第1・3金曜日午前10時~正午福島公民館池田?(46)5555有下地区子育てサロン第2・4金曜日午前10時~正午有下公民館林薗?(46)1297●子育てサロンに参加しませんか(参加無料)● 福島・有下地区子育てサロン「餅つき大会」を開催します(参加無料)?対象=幼稚園、保育園などに入園前の子※ 市内にはほかにも地域子育てサロンがあります。詳しくは霧島市こどもセンター(?45-4920)へ問い合わせください。どなたでも参加できます。親子で楽しい時間を過ごしませんか。?日時=12月19日(金)午前10時~正午?場所=福島公民館問=池田 ?(46)5555THE SCENE Vol.94霧島に生きる21 Kirishima City Public Relations, 2014.11, Japan