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概要

広報霧島 2014年11月号

〈随ずいそう想〉り組み、演劇や意見発表では全国大会にも出場。一方で広報担当として全戸配布の手書き新聞「たかちほ」を製作したり、活動を動画で記録・編集し、さまざまなコンテストに出品したりしました。やがて青年団も卒業、結婚し、仕事と子育てに追われる中、青年団の先輩から一本の電話。霧島で食育グループのイベントがあるから、記録係をして欲しいとの要請でした。わけもわからず、「第一回霧島・食の文化祭」の実行委員会に出席、「家庭料理大集合」コーナーに集まる料理の撮影をして欲しいとの話。お役に立てるならと引き受けました。事前に照明や構図を勉強したものの、料理写真なんて初めて。緊張したまま迎えた平成16年11月13日「第一回霧島・食の文化祭」当日。朝8時から続々と集まる家庭料理、なんと100皿以上。撮っても撮っても終わらない。開始の10時を過ぎても撮影が終わらず、お客さんが入場してもまだ撮リ続けていました。その中で、皿に盛り付けられた料理がとても美しく感じるようになり、同時に、料理に込められた思いも強く感じるようになりました。それから霧島食育研究会のさまざまな取り組みや郷土料理・家庭料理の撮影を任されるようになり、気がつけば地元新聞に毎月レシピ写真が載るようになり、毎年の食の文化祭のポスターになり、レシピ集になりました。そうして料理写真を撮り続ける中、そろそろ母からも得意料理を教えてもらおうと思っていた矢先、母の病気が判明しました。慌ただしく検査に手術に入院と続き、病と闘い、生きるか死ぬかの母に、レシピの話なんてできないまま、天国に旅立ってしまいました。それまで、親はいつまでも元気なままで、おいしい手料理をまた食べられる、写真なんかいつでも撮れると思っていました。でも気がつくと、もう二度と母の料理は食べられない。レシピなんて教えてもらえない現実がそこにありました。郷土料理、家庭料理を大切Profile料理に込めた思いまで写したい◎峯下 清孝霧島郵便局に就職が決まり、実家の伊佐市大口を離れ、旧霧島町で一人暮らしを始めたのが昭和62年。社会人1年生だった私は、霧島町青年団に入団。夏まつりや創作劇に取にと訴えながら、自分の母からは何一つ聞けなかった悔しさは今でも消えません。手塩にかけたおいしい料理ほど、あっという間に消えてなくなります。ですが、霧島・食の文化祭でなら、写真できれいに残せます。第11回霧島・食の文化祭は今月30日(日)、霧島保健福祉センターであります。ぜひ、子や孫、大切な人に伝えたい、あなたの料理をお持ち寄りください。照明とカメラを用意してお待ちしています。今年の霧島・食の文化祭のポスターは、峯下さんが昨年撮影した家庭料理大集合の料理写真でデザインみねした きよたか(46)伊佐市大口出身、霧島田口在住、NPO法人霧島食育研究会理事。20代のころ地域青年団活動に取り組み、全国青年大会意見発表の部で最優秀賞、手書き新聞や映像作品のコンクールでも最優秀賞を受賞した。昨年の霧島市ジオパークフォトコンテストでは市長賞を受賞。現在、国分郵便局集配営業部に勤務。福山班班長として日夜、手紙や小包を届けるために奔走中。31 Kirishima City Public Relations, 2014.11, Japan