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概要

広報霧島 2013年12月号

?色を付けた原料を和紙に流し込む ?さまざまな表情の手すき和紙 ?簀桁や木槌など和紙作りに欠かせない道具 ?色と光を楽しむカラフルな照明作品 ?和紙を通した光が温かく周りを照らす ?部屋いっぱいにそびえる迫力満点の作品日本時間の11月27日、歌舞伎や能楽、和食などに続いて※1世界無形文化遺産に登録された「和紙」。日本の無形文化遺産は22件で、今、和紙が注目を集めています。そんな和紙に魅了された女性が霧島市にいます。原口敬けい子こさん(27)。和紙デザイナーとして日本とデンマークで活動を続ける彼女は「和紙の魅力をもっと伝えたい」と力を込めます。短大で建築を学んでいた原口さんは、建物だけでなく空間づくりを大切にするデンマークの建築に興味を持ち、卒業後、単身デンマークへ。そこで温かい光に包まれた生活に出合います。「冬場は午後3時には暗くなるので、早い時間から明かりを付けます。どこの家庭も間接照明を使った雰囲気のある光の中で、家族や大切な人とゆったりとした時間を過ごしていました。異国で不安だらけだった私もその光に癒やされ、デンマークの照明に興味を持ちました」。デンマークのデザイン学校で勉強を続けながら、日本を離れたことで日本の伝統文化にも興味を持つようになった原口さん。デンマークの照明と日本文化の融合を考えたとき、美しく丈夫な和紙を思い付いたといいます。鹿児島市で和紙を作る種子田幸廣さんの存在を知り、帰国後、23歳で弟子入り。和紙の世界へ飛び込みます。原料となるのはコウゾという木。その枝を灰汁で半日たき、木槌でたたき、細かい繊維状に。水に入れ、トロロアオイの根から作った粘液を混ぜる。※2簀す桁げたですくい揺すって繊維同士を絡ませ、乾燥させたら完成。「手間隙がかかり、体力的にもきつい作業ですが、工房で紙をすく原口さん。粘り気のある原料をすくい、大きな簀す 桁げたを慣れた手つきで動かす? ? ? ?広報きりしま 24s l o w l i f e