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概要

広報霧島 2015年6月号

感動しました。家族の思いが込められた古き良きものを再生し、引き継いでいきたいと思いました」地域の憩いの場所に憩いの家を開くと、次第に地域の人が野菜や漬物などを持ち寄ってくるようになりました。恵美子さんもそれに応えるように、地域の人たちから嘉例川の味を習い、持ち寄られた材料や家で採れた野菜で料理を出すようになりました。すっかり地域に受け入れられたと喜ぶ恵美子さん。「今では皆さんがこの家を『とても落ち着く』と言ってくれます。私も皆さんの顔を見ると元気が湧いてきます。ここは私の憩いの場。地域の皆さんにとってもそうなれるよう頑張ります」空き家から教わるもの店内の壁にはたくさんの写真や雑記帳が飾られています。地域の人や同窓生が集まっている写真のほか、中には外国人の写真や手紙も。「全国をはじめ、海外からの観光客も立ち寄ることがあります。お茶や田舎料理を振る舞うと、珍しいと喜んでくれます。特に古民家の雰囲気を気に入ってくれて、『嘉例川っていいところだね』と言ってもらうのが一番うれしい。古民家の持つ魅力がこの店に人を引きつけています。ここが嘉例川の魅力の一つになってほしいですね」大量生産、大量消費の現代のライフスタイル。そんな中でも人の心をつかむ、生まれ変わった「空き家」。古き良きものが、多くの人の憩いとなり、地域を元気付けることを教えてくれます。市の空き家活用補助制度も期限が平成28年3月31日まで。皆さんもこの機会に空き家の良さに目を向け、活用してみませんか。幼少時、遊びに来た家を再生しました嘉例川に嫁いできたころからの友人思い出が詰まった憩いの家の改修中は、小中学校の同級生と昔話をしながら、ここの未来を語り合いました。全国や海外を仕事で回りましたが、定年で帰ってきてふるさとの良さが分かります。ここがずっと私たちの集まれる場所であってほしいです。よく野菜などを差し入れ、ちょっとした総菜などを買ったりします。ここの雰囲気が大好きで、いろりや自在かぎを見ると子どものころや母親のことを思い出します。3年前に亡くなった夫が床の左官工事をしました。今のにぎわいを見てきっと喜んでいます。大山 公こう司じさん(65)吉田 なが子さん(63)隼人町神宮在住隼人町嘉例川在住INTERVIEW再び灯せ家の温もり~空き家からの地域再生~高い天井にいろりや自在かぎ、裸電球など懐かしい雰囲気の屋内訪れる人たちの笑顔があふれる憩いの家?今も煮炊きに使われるかまど ?恵美子さん手作りの竹ん皮団子とけせん団子 ?改修時の廃材で作った入口の看板 ?壁に飾られた思い出の写真 ?楽しそうに話す恵美子さん ?コケむした屋根瓦 ?裏庭で取れた竹の皮も料理に活用静かな山里にひっそりとたたずむ憩いの家? ?9 Kirishima City Public Relations, 2015.6, Vol.210, Japan