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概要

広報霧島2015年7月号

なぜか元気になるTaste of memories食べるという事が大変な時代でした」と戦時中のつらい生活を話すのは霧島永水の四本ハヤ子さん(88)。米は作っていましたが、軍に渡さなければならず、自分たちの食料確保のために野山を開墾して畑にし、カボチャやカライモなどを植えました。「ときには空腹に耐え切れず、大きくなる前のカライモを掘ったり、食べられる葉を探しに行ったりしました。あの頃は何でもいいから食べ物があるだけで幸せでした」四本さんは、学校に通いながら母親の家事を手伝いました。当時はカライモが常食でしたが、そればかりでは飽きてきます。そんな中で何か特別なことがあったときに母親と一緒に作ったのが竹皮団子です。「砂糖は高価で、一般の家庭に無い時代。母は砂糖の代わりにカボチャなどを入れて作り、ささやかな野菜の甘味がしたのを覚えています」竹皮団子は畑仕事の合間にも重宝され、「家族や近所の人たちが喜んで食べてくれるのがうれしかった」と四本さんは話します。久しぶりに砂糖の入っていない竹皮団子を作った四本さんは「決して甘くはないけどね。この味で辛く苦労した戦争の記憶がよみがえる」と当時を思い出します。小さい頃から“天地一切の恵みとこれを作られた方々のご苦労に感謝していただきます”と教えられ、茶碗の米粒一つ残さず、作る人に感謝して食べる四本さん。終戦から70年となる今も、食べ物を大切にする気持ちと、平和への願いは変わりません。◎霧島永水戦争の記憶がよみがえる「竹皮団子」四本ハヤ子さん(88)〈材 料〉(2本分)カライモ(中1本)、カボチャ( 1/8カット)、エンドウマメ(少々)、小麦粉(200g )、水(適量)、塩(少々)、竹皮2枚〈作り方〉① カライモとカボチャをサイコロ大に切る。② 小麦粉に塩、水、①とエンドウマメを入れて耳たぶほどの固さになるまでこねる。③ ②を竹皮に包み30分ほど蒸す。竹皮団子F Mきりしま(周波数:76.9MHz )で、この「思い出の味」を鹿児島弁で紹介します。?放送日時=7月16日(木)午後3時30分~、 (再放送)7月17日(金)午前10時30分~?コーナー名=「Junjunと堀ちゃんの かごっま弁で語いもんそぉ」広報きりしま 12s l o w f o o d & l i n k