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概要

広報霧島2015年7月号

17 Kirishima City Public Relations, 2015.7, Vol.212, Japan被爆者の話を聞くことにも大きな意義があると気付いたと話します。「生き残った負い目や心の傷が原因で戦争体験を話したがらない人も、私の活動を聞いて話し始める人もいます。話し終えると皆さん、安堵の表情を浮かべます。皆さんには、体験を伝える役目から開放されて心静かに余生を過ごしてほしい」と願いを込めます。広島に“落とされた”1発の原爆が奪った命はおよそ14万人。数字では見過ごされがちですが、その一人一人には人生や夢がありました。亡くなった人の分まで精一杯生きたいと話す北島さん。「平和とは、命の尊さとは何なのか」。これからもその問い掛けは続きます。北島 みゆきさん(53)広島市出身。生涯学習1級インストラクター。24歳で結婚・夫の転勤を機に神戸市に、30歳で霧島市へ。平成21年から市内を中心に平和の語り部活動を始め、これまで延べ500人に原爆の怖さと平和の尊さを伝える。夫と2人暮らし。国分在住。子どもたちが折った折り鶴と、帰郷時にそれを北島さんが手向ける広島平和記念公園内の「原爆の子の像」同公園内の「動員学徒慰霊塔」。碑の裏には、全国から学徒動員され被爆した生徒の学校名が刻まれ、鹿児島の学校名もある。北島さんは訪れるたび故郷の風景を見せようと桜島が載った絵はがきを供えている語り部活動で北島さんが使う地図。聞き手が原爆の威力を想像しやすいよう、爆心地を霧島市役所に置き換えている