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概要

広報霧島2015年8月号

a-ha!普段しないことで広がる可能性新しいことや普段しないことをすると、リラックスしたり、何か新鮮な気持ちになりませんか。そこには科学的な裏づけがありました。普段しないことをすると、私たちの体にはどんな影響があるのでしょうか。鹿児島市で心のケアに携わるNPO法人「こころ機構」の代表を務め、大勢の心のカウンセリングに関わってき鵜う戸ど俊博さん(65)に話を聞きました。病気予防にも効果が「心の健康(メンタルヘルス)には、ストレス解消がとても大切です。その中で効果的とされるのが、Rレストest(ゆっくり休む)、Rリラクゼーションelaxation(深く呼吸するなどしてリラックスする)、Rレクリエーションecreation(気晴らしをする)の3つ(3R)です。このうちの“気晴らしをすること”には“普段しないことをする”ことも大きく当てはまります。もちろんストレス解消には一番効果的です。ストレス解消には、人の免疫力を高める効果があるといわれるNK(ナチュラルキラー)細胞を増やす効果があります。つまり、普段しないことをすると、病気の予防効果も期待できます」具体的な効果があると話す鵜戸さんですが、どのくらい変わったことをすればよいのでしょうか。「普段しないことといっても、簡単なことでかまいません。散歩の道順を変えるなどのちょっとしたことでも効果があり、新たな発見もあります」楽しいことが脳を活性化普段しないことは“楽しいことをする”ことにもつながると鵜戸さんは続けます。「人が楽しんでいるとき脳内ではドーパミンが多く分泌されることは広く知られるようになってきました。普段しないことをすると、そこには“出会い”があり“気付き”があり、そして“学び”があります。そのとき私たちは『面白い』と感じ、楽しくなります。ちなみに“面白い”という漢字は、“面”すなわち“顔”が“白くなる”瞬間を指しています。悩んでいた時、ちょっとした“気付き”から『ああ、こうだったんだ』と問題が途端に解決することがあります。そのとき私たちの顔はパッと輝きます。これが“白くなる”瞬間です。“アハ体験”と呼ばれるもので、脳が活性化するにはとてもいいといわれています。実はカウンセリングはこの“気付き”を促進する技法の一つでもあります」さらに、最も大切なことは「部屋にこもって考えるのではなく、具体的に行動すること」と強調する鵜戸さん。「“行動”は私たちの脳の若さを保つ一番の秘ひ訣けつです。普段しないことをして、面白いことに出会う。それに夢中になるとさらに脳が活性化する。それが生きがいにもつながるのです。ぜひ皆さんも普段しないことをやってみて“夢中になれるもの”を見つけましょう」■普段しないことをすると、気付きにつながり、健康にも良く、世界を広げる。さらには人生を変えることにもなることを紹介した今回の特集。あなたはこれまで気になっていたことをそのままにしてはいませんか。毎日が同じことの繰り返しになっていませんか。自分を変えるきっかけを見つけて、新しい自分への一歩を踏み出してみませんか。きっかけはすぐそばに~新たな可能性をみつけよう~NPO法人こころ機構代表鵜う戸ど俊博さん(65)NPO法人こころ機構相手の立場に立って、相手の気持ちや行動、価値観を理解しようとする心掛けを養う活動をはじめ、コミュニケーションの改善、心の健康の普及を目的に平成23年から鹿児島市や霧島市などで活動中。カウンセリングのほか、講演・研修も実施している。5 Kirishima City Public Relations, 2015.8, Vol.214, Japan