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更新日:2019年3月25日

平成25年第3回霧島市議会定例会、市政運営の状況報告

はじめに、現在、我が国では「日本経済の再生」に向けた経済政策のほか年金・医療などの社会保障制度改革、行財政改革、地方分権の推進、エネルギー政策、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉など多くの課題に直面しており、これらの対応に様々な議論がなされているところでございます。7月21日に執行されました参議院議員通常選挙の結果、参議院では与党が多数となり、いわゆる「ねじれ」の状況が解消され、これらの多くの課題の解決に大いに期待するとともに、その動きを注視し、速やかに対応できるよう取り組んでまいる所存でございます。

 

このような中、本市におきましては、国の経済政策に呼応し「住宅リフォーム支援事業」、「プレミアム付商品券発行助成事業」、「中小企業経営改善促進助成事業」など「元気!霧島パワーアップ・プラン」と銘打って、市独自の経済対策を実施しているところでございます。とくに7月1日から受付を開始いたしました「住宅リフォーム支援事業」につきましては、300名を超す市民の皆様から申し込みをいただき、即日、予算額に達したため受付を終了し、予算額5千万円の範囲内で受付順に交付決定させていただいたところでございます。補助金に対します事業費総額は7倍強となっており、2次的なものも含めますと補助金の10倍を超える5億円以上の経済波及効果が見込まれ、地域経済の活性化につながるものと大いに期待いたしているところでございます。

 

また、大変嬉しい話題といたしまして、ドイツカデ国際大会に続き、今月アメリカ・マイアミで開催されました世界カデ柔道選手権大会におきまして、日本代表選手として女子52キロ級に出場した国分中央高等学校スポーツ健康科2年生の前田千島さんが、見事銅メダルを獲得されました。地元として非常に大きな喜びであり、心からお祝い申し上げます。来月開催されます全日本ジュニア柔道体重別選手権大会におきましても、前田千島さんが大学生や社会人の強豪を相手に、優勝を目指して活躍されますよう市民の皆様とともに心から御祈念申し上げます。

 

さて、霧島市制が施行され、私が、初代霧島市長として市政運営を担わせていただきましてから、早いもので7年9ヶ月が経過し、残されました2期目の任期も残りわずかとなりました。

 

私は、これまで一貫して市民が主役の信念のもと、民意を第一に「開かれた市政」、「活力ある市政」、「公平公正な市政」の3つの基本姿勢を信条とし、「あれも、これも」という政策から、「あれか、これか」という「選択と集中」の政策を進め、市民の皆様と「共生、協働、共助」して、「元気!霧島・市民力のまちづくり」に取り組み、誰もが「この街に住みたい、住んで良かった」と実感できる市民生活の実現に向けて、市民の皆様はもとより、議会の皆様方のご理解、ご協力を賜りながら、新市の基礎づくりから今日(こんにち)まで、全身全霊を傾け、市政運営を進めてきたところでございます。

 

この間、合併協定で新市において、調整、検討するとされていた多くの項目につきましても、様々な難しい課題などを抱えておりましたが、関係各位のご理解、ご協力をいただきながら方針決定に向けて精力的に取り組んでまいり、その結果、協議会レベルで調整するAランクでは残り5項目となっているところでございます。

 

さらに、平成20年3月には、市政の最上位計画である「第一次霧島市総合計画」を策定し、「世界にひらく、人と自然・歴史・文化がふれあう都市」を基本理念とし、まちの将来像「人と自然が輝き、人が拓く、多機能都市」を定め、その実現を目指して、様々な施策に取り組んでまいりました。

 

また、平成18年7月の豪雨災害対策、未曽有の経済危機に対する景気対策、新型インフルエンザ対策、家畜伝染病口蹄疫対策、新燃岳噴火対策など予想だにしえない突発的な数多くの出来事もございました。

 

幸いにも議会をはじめ、多くの市民の皆様、関係機関・団体のご理解とご協力を賜り、大過なくこれらに対処でき、市長としての責務を何とかまっとうできたのではないかと考えているところでございます。

 

いよいよ、今定例会が私にとりましても、また、議員の皆様にとりましても、現任期では最後の定例会となりますが、全力を挙げて残されました任期を務めてまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。

 

それでは、本日ここに、平成25年9月定例市議会の開会に当たりまして、6月議会以降これまでの市政運営の状況報告を申し述べますとともに、今回、提案いたしております議案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 

はじめに、市政運営の状況につきまして、総合計画の7つの政策体系に沿ってご説明申し上げます。

 

1.「快適で魅力あるまちづくり」

生活基盤の充実につきましては、市営住宅の整備として平成20年度から進めております「木之房団地」建替事業計画戸数70戸のうち、3号棟16戸が今月完成し、来月入居予定となっているところでございます。すでに完成しております1号棟16戸、2号棟16戸を合わせますと合計48戸、全体計画の約70%が完成したこととなります。また、現在4号棟20戸の着手に向け、準備を進めているところであり、今後も引き続き、市民の皆様に安全で快適な住環境が提供できるよう、計画的に整備を行ってまいります。

 

防災対策につきましては、本年が未曽有の災害である「平成5年災」から20年目の節目にあたりますことから、7月29日に「8・1災害を忘れるな!平成5年災から20年」を国分シビックセンター多目的ホールにおいて、多くの一般市民をはじめ、関係者の皆様方にお集まりいただき開催いたしました。当時の貴重な体験談や映像等を通じ、災害の記憶を風化させることなく改めて教訓等を確認し、市の地域防災意識の向上を図るとともに、犠牲になられた方々の慰霊を行ったところでございます。

 

2.「自然にやさしいまちづくり」

自然環境の保全につきましては、生活排水対策事業として、環境浄化微生物資材「エコきりしま」を市内の小・中学校プール39か所に、4月から5月にかけて投入し、6月に実施されたプール清掃において、9割以上の学校で薬剤使用の軽減を図ることができ、また、清掃時間の短縮や水道水の節減などの効果も得られたところでございます。

また、再生可能エネルギーの導入促進策として、九州発電株式会社と立地協定を締結した国分重久地区の「重久水力発電所」につきましては、先月15日に起工式が開催され、今月には工事着手の運びとなったところでございます。現在、事業者におかれまして、来年秋の完成を目指し、鋭意ご尽力されているところでございます。
さらに、大規模太陽光発電施設につきましては、市内各地において民間事業者による建設が相次いでおりますことから、本市における再生可能エネルギーの普及と地域活性化が図られるものと大いに期待いたしているところでございます。

生活環境の向上につきましては、環境に関する啓発活動の一環として、6月1日から6月14日にかけて、国分シビックセンターにおきまして、「霧島の環境を守るパネル展」を開催し、地域美化活動や地球温暖化防止対策など、環境に対する様々な取組の紹介を行い、市民の皆様に環境への関心と理解を深めていただく機会となったと考えているところでございます。

また、身近な生活環境問題などに対して、幼少期から関心や興味を持ってもらう機会として、小学生などを対象とした「海岸漂着物を使った環境学習会」及び「干潟の生き物観察会」を今月10日に開催し、小学生など約100名の参加のもと、海辺における環境保全の必要性について楽しみながら学習していただいたところであり、今後も引き続き、環境について体験的に学べる場を提供し、環境学習の推進に努めてまいります。

 

3.「活力ある産業のまちづくり」

商工業の振興につきましては、冒頭で「住宅リフォーム支援事業」の実施概要をご報告申し上げましたが、もう一つの市独自の経済対策でございます「プレミアム付商品券発行助成事業」につきまして、その内容をご説明申し上げます。
この事業は、消費者の購買意欲を促進し、消費拡大による地元商店街の活性化と商工業の振興を図るため、商工会議所及び商工会が実施するプレミアム付商品券の発行を支援するものでございます。プレミアム付商品券は、1枚1000円の商品券11枚綴りを1セット1万円で10万セットを9月2日から販売するもので、今回は、商品券11枚のうち3枚をいわゆる「地元商店街」専用と工夫しており、市全体の商工業の活性化を図ることができるのではないかと考えているところでございます。

関平鉱泉販売所におきましては、売上増加と高齢者等にやさしいまちづくりを目指し、本年5月末から市内にお住まいの65歳以上の世帯及び体に障がいがあるなどの理由で関平鉱泉水の購入が困難な方々を対象に、宅配料を無料にし、ご自宅まで関平鉱泉水をお届けするサービスを実施しております。併せて宅配の際には、声掛けなど安否確認も行っており、8月1日現在までに557世帯の方々にご登録いただき160万円を売り上げているところでございます。今後は、さらに登録世帯を増やし、売上を伸ばしてまいるとともに声掛けなど安否確認を行い、たすけあい支えあうまちづくりの一翼も担ってまいりたいと存じます。

 

4.「育み磨きあうまちづくり」

青少年の健全育成につきましては、7月21日から6泊7日の日程で、市内の小・中学生40人が参加し、「いざ行け!きりしま探検隊」を実施いたしました。この事業の醍醐味でもある海抜1700mの韓国岳登山から、海抜0mの錦江湾での筏釣り体験をはじめ、本年度は新たに山ケ野金山での探検活動や、「ものづくり維新館」での学習活動なども取り入れたところでございます。子どもたちが、ふるさと霧島のすばらしさを肌で感じるとともに、世の中を生きぬくために必要な創造力やコミュニケーション能力を高めてくれたものと確信しているところでございます。
文化の振興につきましては、大隅の国建国1300年記念事業の一環として、今月17日、18日の両日に渡りまして、市民参加型ミュージカル「大隅浪漫~1300年の時空を超えて~」の公演があり、多くの市民の皆様にご来場いただき、出演者の熱演に対し盛大な拍手が送られたところでございます。また、今月20日には京都府京田辺市の「大住隼人舞」、鹿児島市の「せばる隼人舞」及び鹿児島神宮の「隼人舞」による共演を開催し、相互交流を通じて、郷土の豊かな歴史・文化に触れていただいたところでございます。今後も引き続き、黎明館との合同特別展、「大隅国建国と大隅正八幡宮の至宝」、「大隅の国・郷土芸能の祭典」及び史跡めぐり等を計画しているところでございます。

 

5.「たすけあい支えあうまちづくり」

子育て環境の充実につきましては、国分南小学校隣接地に「こくぶみなみ児童クラブ」を4月から開設し、去る7月27日に新築落成式が挙行されたところでございます。児童クラブは、子どもたちの放課後の安心・安全を確保し、子育て家庭の皆様方をはじめとする、地域の多くの方々に喜ばれておりますが、この児童クラブは、特に子どもたちが、ぬくもりに満ちた空間で過ごせるように、県内産の木材を利用した木造建築となっております。
また、「子ども医療費助成事業」につきましては、現在、拡充の対象となる小・中学生、約1万2千人分の登録等の作業を行っており、10月からの新制度の円滑なスタートに向けて準備を進めているところでございます。

 

6.「共生・協働のまちづくり」

人権の尊重につきましては、「霧島市人権教育・啓発基本計画」に基づく、人権の教育・啓発活動の一環として、8月6日から8月23日にかけて、国分シビックセンターにおいて「同和問題啓発パネル展」を開催し、同和問題についての正しい理解と認識を深める活動を行ったところでございます。
また、8月3日に霧島市民会館におきまして、「北朝鮮当局によって拉致された被害者の人権問題」を重点項目とし、「霧島市じんけんフェスタ」を開催いたしました。
本年は、霧島市に関わりのある特定失踪者「田中正道」さんの失踪から20年になることから、政府拉致問題対策本部や鹿児島県との共同開催により、拉致被害者家族市川健一さんの講演、田中正道さんの唯一の肉親で市内在住の村岡育世さんのあいさつのほか、映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」の上映会などを開催し、市民・県民の皆様が参加しやすい人権学習の機会の創出につながったものと考えております。
なお、7月13日には、霧島国分夏まつり会場における、拉致・特定失踪者の救護、被害者家族の支援のための署名・募金活動を実施し、拉致被害者家族会協力の下、議員の皆様とともに、私をはじめ多くの職員が参加し、ご来場の多くの皆様方からご協力をいただいたところでございます。

 

国際交流の推進につきましては、本市の助成を受けて霧島市国際交流協会が、7月26日から8日間の日程で、旧国分市時代から青少年交流を行っているマレーシアのマラッカ市に8名の中学生・高校生を派遣し、ホームステイ体験や学校交流などを行った旨の、また、「日韓親善子供大使友好の翼」実行委員会主催によります韓国釜山広域市への青少年派遣事業では、霧島市の小学5・6年生13人が今月8日から3泊4日の日程で訪問し、培英(ペーヨン)初等学校の皆さんと交流を深めた旨の、ご報告をそれぞれいただいたところでございます。
また、旧牧園町時代から藤の花が縁で交流をしています中国上海市嘉定区から訪問団が、今月21日から22日にかけまして本市を表敬訪問され、同区と本市とのさらなる交流促進について意見交換等を行ったところでございます。

 

7.「新たな行政経営によるまちづくり」

行政情報の提供につきましては、これまで、広報誌、ホームページなどを通して、お知らせしておりましたが、この度、コミュニティFMである「FMきりしま」が6月27日に開局いたしましたので、7月1日から平日の朝と夕方の2回、10分間、市民の皆様に必要な行政情報を放送しているところでございます。とくに災害時などにおきましては、交通情報、停電・断水の状況や救援活動などの緊急情報を提供することが可能となったところでございます。今後も、必要な行政情報が、様々な手段を活用し、分かりやすい形で、市民の皆様に提供できますよう努めてまいる所存でございます。

 

最後に「広域行政」についてご報告申し上げます。

 

霧島ジオパークの推進につきましては、世界ジオパーク認定申請に向け、日本ジオパーク委員会からの推薦をいただくために、7月28日、29日の2日間、審査員をお迎えして現地審査が行われたところでございます。厳しいご指摘もたくさんなされましたが、住民をはじめ民間や学校の取組、拠点施設の整備などに対し、良い評価もいただいたところでございます。
9月下旬には日本ジオパーク委員会の推薦の可否が発表される予定であり、推薦いただければ11月ごろ世界ジオパークネットワークに対し、英語版申請書等を提出することになります。
世界ジオパークネットワークへの加盟認定のハードルは年々高くなってきておりますが、引き続き協議会が中心となって事業を進めてまいる所存でございます。

 

以上で、市政運営の主な取組み状況報告を終ります。

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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