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更新日:2018年11月28日

平成30年第2回霧島市議会定例会(市政運営の状況報告)

平成30年第2回市議会定例会の開会に当たり、市政運営の状況につきまして、第二次霧島市総合計画の施策体系に沿ってご説明申し上げます。

「産業の活力があふれ、交流と賑わいが生まれるまちづくり」

商工業の振興につきましては、「生産性向上特別措置法」が今通常国会で成立したことを受けて、本市におきましても、中小零細企業の生産性向上や設備投資の活発化につながるよう、「導入促進基本計画」を策定し、償却資産に係る固定資産税の特例率を3年間ゼロとする特例措置を講じることとしており、関係条例の所要の改正に係る議案を今定例会へ提案しているところです。

霧島の食ブランド価値向上事業につきましては、産学官の連携組織である「霧島ガストロノミー推進協議会」において、本市独自のブランド認定制度が確立されました。

今後は、「霧島ガストロノミーブランド『ゲンセン霧島』」の周知を図りながら、本市の魅力ある食のブランド価値向上や新産品の開発促進、販路の拡大などに取り組むこととされています。

ふるさと納税につきましては、鹿児島黒牛の「和牛日本一」の称号獲得を好機と捉え、JAあいらが提供する「霧島市生まれ、霧島市育ちのA5等級鹿児島黒牛の一頭買い」を新たに返礼品に追加するなど、市内の生産者や事業者の皆様と連携を図りながら、合計253品目に及ぶ返礼品の充実に努めてまいりました。

また、インターネットでの広報のほか、大都市圏における新聞・電車広告による集中的なPR戦略などを展開した結果、平成29年度は、対前年度比2.2倍を超える約5億2,300万円もの寄附金をいただきました。

この場をお借りしまして、本市を応援していただいた全国の皆様、お一人お一人に、心から感謝申し上げます。

今後も引き続き、本市のPRに努めるとともに、生産者の皆様と力を合わせながら地場産業の振興や地域の活性化に取り組んでまいります。

企業誘致と雇用の促進につきましては、岡山県倉敷市に本社を置く機械・装置部品メーカーの大松精機株式会社と、工場新設に伴う立地協定を5月30日に締結しました。本協定により、本市発足後の立地協定の締結件数は58件となりました。

今後も引き続き、関係機関と連携を図りながら、県内外において積極的な企業誘致活動を展開し、雇用の安定的な確保に向けて取り組んでまいります。

また、「霧島市ふるさと創生総合戦略」に位置づけております「学生就職支援プロジェクト」の取組として、2月24日に高校生を対象とした合同企業説明会を開催しました。当日は、本市の誘致企業を中心とした34社の参加のもと、市内外の7校の高校生や保護者など約180人が来場され、地元企業を知る絶好の機会になったものと考えています。

今後も引き続き、関係機関と連携を図りながら、高校生や大学生等の地元企業への就職率の向上や若者の定着化に努めてまいります。

農業の振興につきましては、霧島地域や国分平野の水田が霧島川から取水していることなどを考慮し、4月19日の硫黄山噴火に伴う農業用水への影響について、田植え前の5月中旬に用水路取水口2か所で水質調査を実施しました。

その結果、水質に特に問題はなく、現時点においては、安心安全な水稲の作付けができる状況にあるものと認識しています。

また、昨年10月からの新燃岳噴火に伴う多量の火山灰により、霧島川と天降川で水が濁り、河川環境への影響が心配されていましたが、3月1日から4月30日までの稚鮎の特別採捕期間においては、昨年を上回る予想外の豊漁となり、内水面漁業の関係者からは、安堵の声をお聞きしています。

なお、昨日には、日当山温泉公園において「水産まつり」が盛大に開催され、市内外から多くの方々が来場されました。

今後も引き続き、噴火情報等に留意しながら、迅速な対応ができるよう、関係機関との連携に努めてまいります。

畜産業の振興につきましては、4月19日に開催されました「第26回姶良春季畜産共進会」におきまして、個人の部の若雌1区で福山地区の藤山粋さんの出品牛が、若雌2区で、同じく福山地区の落合弘幸さんの出品牛がそれぞれ最優秀賞一席を獲得し、団体の部では、牧園地区が優勝、霧島地区が準優勝となりました。さらに、若雌1区に出品された藤山粋さんの出品牛がグランドチャンピオンに選出されるなど、本市の畜産農家の高い飼養管理技術が実証された共進会であったと考えています。

また、5月15日には、「あいら地域全国和牛能力共進会出品対策協議会」の設立総会が開催され、JAあいらをはじめとする関係機関の協働による全国和牛能力共進会に向けた取組が本格的に始動したところです。

今後も引き続き、関係機関の皆様のお力もお借りしながら、畜産振興策を進めてまいります。

観光業の振興につきましては、昨年10月以降、新燃岳や硫黄山等の火山活動が活発化したことにより、一時は霧島山での登山やトレッキングを楽しむことができない状況にありましたが、噴火警戒レベルの引き下げや警戒範囲の縮小に伴い、少しずつではありますが元の姿に戻りつつあります。

なお、今回の一連の噴火活動により、観光客への影響も懸念されていることから、今回提案しております補正予算において、各種メディアを通じたプロモーション活動等に要する経費を計上したところであり、霧島山の最新情報や市内の観光、イベントなどの情報の積極的な発信により、観光客の誘客促進に努めてまいります。

「みどりあふれる快適で暮らし続けたいまちづくり」

道路ネットワークの構築につきましては、本年、国土交通省へ出向き、強く要望しておりました東九州自動車道隼人道路の4車線化について、3月末に事業化が決定されました。2024年度の完成予定と伺っており、市街地の交通渋滞緩和や物流の円滑化が一層図られるものと大いに期待しているところです。

妙見温泉地区の中央部に位置する人道橋の「虹のつり橋」につきましては、老朽化に伴い安全確保が困難となったため、平成28年1月から通行止めとしていましたが、景観や今後の維持管理等を考慮し、木製から鋼製の橋へ架け替えの整備を進め、5月1日から通行できるようになりました。今回の橋の供用開始が、地域における更なる利便性向上や安全確保、観光振興につながるものと考えています。

防災対策につきましては、梅雨・豪雨期を前にした対策として、5月15日に、本市の防災担当者などによる市内3か所の防災点検を、5月29日に、地域防災計画の見直しなどを議題とした市防災会議を開催しました。

併せて、昨日には牧園地区において、災害時の避難経路等の確認を目的とした土砂災害・全国防災訓練を実施し、非常時における防災関係機関との更なる連携の強化や相互の役割分担などを確認しました。

霧島山につきましては、本年3月の新燃岳噴火を受け、情報連絡体制をとりながら対応しているところであり、引き続き、火山活動の活発化に備え、万全を期してまいります。

「誰もが支えあいながら生き生きと暮らせるまちづくり」

医療体制の充実につきましては、施設の老朽化・狭隘化の現状を踏まえ、本年3月に「霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想」を策定したところであり、今後、関係機関・団体と連携を図りながら、同構想の具現化に向けた取組を段階的に進めてまいります。

子育て環境の充実につきましては、平成29年度をもって閉園した横川地区の佐々木保育園の園舎を活用し、4月から佐々木児童クラブが開所しました。このことにより、これまで放課後児童クラブのなかった佐々木小学校区において、保護者が安心して就労できる環境等が整い、現在14名の児童を受け入れています。

また、隼人地区の第2とみくま児童クラブにおいては、小学校近隣の公共施設を有効活用することにより、新たな受入環境の確保を図りました。

今後も引き続き、様々な手法を用いながら、児童の安全で快適な放課後の生活の場の確保に努めてまいります。

親子で楽しめる、全天候型「こども館」の設置につきましては、子育て世代に満足していただける施設とするため、先月22日に「こども館設置検討委員会」を開催し、今後の取組方針等に関する協議を行ったほか、市内の公共施設の利用状況の確認を行うなど、施設の設置に向けた検討を進めているところです。

障がい者福祉につきましては、自閉症及び発達障害に関する啓発を進めるため、4月の世界自閉症啓発デーや発達障害啓発週間に合わせ、国分シビックセンター市民ロビーにおいて、関連資料の掲示を行いました。

また、本年4月から、障がい者雇用の推進のため、精神障害者保健福祉手帳を有する方1名をチャレンジ雇用の嘱託職員として採用し、長寿・障害福祉課に配属しました。

「社会を生き抜く力と生涯を通じて学びあう力を育むまちづくり」

学校教育の充実につきましては、平成23年に国分中央高等学校に「スポーツ健康科」が新設されたことを機に、整備の計画を進めてまいりました新たな体育館「精華アリーナ」が、本年3月に完成しました。同施設は、武道場やトレーニング室のほか、カラーゴムチップ舗装のランニングコースを備えた3階建の体育館であり、授業や諸行事・部活動などの環境の更なる充実が図られることから、2020年の「燃ゆる感動かごしま国体」の競技強化指定部となっております女子ハンドボール部や女子柔道部、銃剣道部をはじめ、今後、多くの生徒の更なる活躍が期待されるところです。

次に、大変喜ばしい話題としまして、先の第142回九州地区高校野球大会鹿児島県予選におきまして、国分中央高等学校野球部が初のベスト4進出を果たしました。惜しくも準決勝で敗れはしましたが、夏の甲子園大会予選に向けて、今後の活躍が大いに期待されるところです。

また、4月15日に大阪府で開催されました全日本カデ柔道体重別選手権大会におきまして、国分中央高等学校スポーツ健康科2年生の中馬梨歩さんが、女子48キログラム級で見事優勝されました。さらに、5月19日からポーランドで開催されました「カデ世界大会」に日本代表として出場され、銅メダルを獲得されたことは、2年後に東京オリンピックを控える中で、今後の更なる活躍に期待が膨らむところです。

読書活動では、青葉小学校が、4月23日に2018年度の「子どもの読書活動優秀実践校」として、文部科学大臣表彰を受賞しました。同校の受賞は、昨年度の第11回高橋松之助記念「朝の読書大賞」受賞に続く快挙で、学校とPTAが連携し、全児童が本に親しめるよう工夫した多彩な取組が評価されたものであり、活字離れが指摘される中での関係者のご尽力に改めて敬意を表するところです。

スポーツの振興につきましては、市民が気軽にスポーツに親しむことができる環境づくりの一環として、本年度も笹川スポーツ財団が主催する住民総参加型のスポーツイベント「チャレンジデー2018」に参加しました。

5回目となる今回は、5月30日に秋田県由利本荘市との対戦となりました。対戦相手は、過去3年間の平均が81.7パーセントという高い参加率を誇る強敵でありましたが、霧島市民の「市民力」の結集により、霧島市84.0パーセント、由利本荘市82.0パーセントという結果となり、僅かながら参加率で上回り、勝利することができました。

これも、ひとえに、各自治会をはじめとする関係団体、企業、そして何よりも霧島市民お一人お一人のご協力の賜物と心より感謝申し上げます。

「かごしま国体」につきましては、開催まで、あと852日となりました。本市としましても万全な体制で大会運営ができるよう、4月から国民体育大会推進課を設置し、準備組織の強化を図ったところです。

大会関連施設につきましては、国分運動公園陸上競技場メインスタンドの改修や、ハンドボールの会場となる体育館の照明改修など、国体の開催競技基準を満たすための施設整備を進めているところであり、今後における市民のスポーツ環境の改善にもつながるものと考えています。

来年度には、国体開催競技のリハーサル大会として、各競技の全国や九州レベルの大会が本市で開催されるほか、全国高校総体のフェンシング競技も実施されることになっており、選手や役員をはじめ、多くの関係者が全国から本市を訪れます。

こうした多くの方々をお迎えし、交流を深めることは全国に本市をPRする絶好の機会と捉えており、皆様に満足していただける大会となるよう、全力で準備に取り組んでまいります。

「市民とつくる協働と連携のまちづくり」

市民参加によるまちづくりの推進につきましては、4月に地区自治公民館長・自治会長会を開催し、行政協力員活動等に関する基本的事項及び支援制度等について、ご説明を申し上げたところです。

今後も引き続き、共生・協働のまちづくりを進める上で、最も大切なパートナーである地区自治公民館長、自治会長の皆様と常に連携を図りながら、地域の活性化に取り組んでまいります。

国内交流の推進につきましては、本市と姉妹都市盟約を締結しております岐阜県海津市において4月25日に開催されました「薩摩義士春季顕彰」に、私も市民を代表して参加しました。

海津市との交流は、旧国分市と旧海津町が昭和45年に姉妹都市盟約を締結してから、今年度で48年目、2年後には50年目という大きな節目を迎えようとしているところであり、今後とも引き続き、長年育んできた交流の歴史を踏まえ、更に絆を深めてまいりたいと考えています。

平和行政の推進につきましては、今回で55回目を迎えた国分基地特攻隊員戦没者慰霊祭を、4月22日に国分特攻碑公園内「特攻機発進の地」及び溝辺上床公園で開催しました。

今回の慰霊祭では、悲惨な戦争の記憶を若い世代へ引き継ぐための取組として、国分南中学校と溝辺中学校の代表の生徒さんから「戦争をなくし、世界中の人々が平和で幸せな暮らしができるよう努めていく。」との誓いの言葉が述べられました。戦争経験者が年々少なくなっていく中、未来を創る子どもたちが、戦争経験者の生の声を聞くことができる貴重な機会として、こうした取組を継続していく必要があると改めて実感したところです。

移住定住の促進につきましては、三大都市圏でのPR、各種イベントでの移住相談活動、公共交通機関等を利用した広報や移住体験研修等の実施により、昨年度は800件を超える問い合わせをいただきました。市の窓口等での相談を経て、昨年度本市に移住された方は189名となっており、年々増加しています。

今後も引き続き、中山間地域はもとより、霧島市全域を視野に入れながら、地域の特性を活かした移住定住促進に努めてまいります。

霧島ジオパークの推進につきましては、本年秋の2回目となる再認定審査に備え、協議会会員やジオガイドをはじめとした関係者の皆様と力を合わせて課題の解決を図るとともに、充実したジオパークの取組を推進してまいります。

環霧島会議につきましては、5月16日に第23回会議をえびの市で、錦江湾奥会議につきましては、5月30日に第15回会議を垂水市で開催し、本年度の施策・事業について決定するとともに、情報の共有や連携強化を図ったところです。

また、環霧島会議においては、霧島山の火山活動の活発化を受け、「霧島山(新燃岳、硫黄山)の火山活動による被害に対する支援等について」の決議を行ったところです。

「信頼される行政経営によるまちづくり」

「信頼される行政経営によるまちづくり」における、霧島市土地開発公社の経営健全化につきましては、平成26年に策定した「霧島市土地開発公社解散プラン」に基づき、年次的に公社保有地の再取得を進めてまいりました結果、平成29年度をもって、全ての借入金を解消することができました。このことは、議員の皆様のご理解をいただきながら当初の計画を上回る保有地の再取得などを進めてきた成果であり、想定していた以上の経営健全化が図られ、いつでも解散ができる状況となりました。

一方で、土地造成事業として公社が販売しています宅地分譲地につきましては、残り36区画を有しており、先日も問い合わせをいただくなど、明るい兆しも見られる中で、引き続き、販売促進に努めていく必要があります。

また、「霧島市ふるさと創生総合戦略」の実現に向け、これまで以上に積極的な企業誘致の取組が求められるなど、プラン策定時と比べ、行政を取り巻く環境にも変化が生じています。

そのほか、平成29年度末で総面積約34万7千平方メートルの公社保有地の今後の維持管理など、現時点で想定される課題を総合的に勘案しますと、公社が担ってきたこれらの業務を直ちに市で引き継ぐよりも、公社において、これまでのノウハウや内部資産等を活用しながら、引き続き、その役割を担う方が効率的・効果的であり、霧島市全体としては有益であると考えられることから、平成31年3月を目途としていました公社解散の時期を再考すべきとの判断に至ったところです。

今後におきましては、プランに掲げた解散の方針は維持しながら、当面の間、残された保有地の販売や維持管理等の業務を公社で継続し、その進捗状況等を踏まえ、改めて解散の時期を判断してまいりたいと考えています。なお、公社の当面の業務継続に際しましては、これまでの経緯を踏まえ、経営の健全性の堅持及び透明性の確保に十分留意してまいりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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