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概要

霧島市市勢要覧2014

平成22年9月14日 日本ジオパーク認定霧島の景観や地球活動遺産の保護、研究。そして持続性のある活用への道を探る。霧島ジオパーク推進連絡協議会は霧島をもっと知り、ずっと愛する活動をしています。霧島ジオパークは「自然の多様性とそれを育む火山活動」をテーマとして、霧島山を取り巻く鹿児島・宮崎両県の5市1町の行政・民間団体で組織する霧島ジオパーク推進連絡協議会が推進母体となり、官民が一体となってジオパークの仕組みづくりに取り組んでいます。日本ジオパークには、平成22年9月14日に認定されました。ジオパークとは科学的に見て重要で貴重な、あるいは美しい地球活動遺産を複数含む一種の自然公園として位置づけられ、火山活動や活断層、地殻変動などでできた特色ある地形や地層などを「地球活動遺産」として保護し、地球科学教育や観光、防災などに活用するといった地域振興の仕組みが整い、世界ジオパークまたは日本ジオパークに認定された地域のことを指します。平成25年12月現在、世界ジオパークには34か国100地域が認定、日本ジオパークには国内27地域が認定されています。日本ジオパークのうち洞とう爺や湖こ有う珠す山ざん・糸いと魚い川がわ・島原半島・山陰海岸・室戸隠岐の6地域が世界ジオパークに認定されています。「世界遺産」が国際条約で保護・保全を主たる目的とすることに対し、「ジオパーク」は保護・保全だけでなく、教育や科学の普及、地域振興に活用することが求められており、一連の活動はユネスコの支援を受けています。霧島ジオパークの魅力霧島山は約34万年前の大噴火でできた加久藤カルデラの南縁に位置し、約20万年前から現在に至る火山活動で形成された20余りの火山と火口湖、加久藤カルデラからの火砕流でできた渓谷や滝など、霧島山を中心とした鹿児島・宮崎両県にまたがる地域を霧島ジオパークのエリアとしています。霧島ジオパークでは「①火山列を一望できる雄大な景観」、「②長期の火山活動で形成された火山の博物館とも呼べる多様な火山群」、「③南九州に位置する火山ならではの多様な植生」、「④古事記や日本書紀にも記された天孫降臨などの神話と噴火の歴史」という4つを主な魅力として定義しています。これらの魅力には全て霧島山の火山活動が関わっており、また、豊富な温泉や湧水など火山の恵みも霧島山がもたらしてくれるものです。霧島ジオパークでは、たくさんの魅力や自然の恵みと地球科学を結びつけた物語を楽しむことができます。ジオパークに期待される効果体験型・学習型観光であるジオツーリズムを通じて自然や地球科学の学習ができ、子どもたちには霧島山を知ることで郷土の自然への愛着と誇りを育てることができます。また、地球科学について情報提供することで、自然条件の厳しいわが国で安全に暮らしていく社会形成に役立ちます。さらにジオパークの仕組みやジオガイドを活用したツアーなど、新しい観光サービスを提供できるようになり、来訪者の増など地域が活性化されることが期待されます。世界ジオパークへの取り組み世界ジオパークに認定申請をするためには、まず日本ジオパーク委員会からの世界推薦決定を得なければなりません。そのためには、ガイド養成や解説板の設置、環境や防災の教育、各種周知事業などこれまで取り組んできた事業に加えて、日本ジオパーク認定時に指摘された各種課題を解決することが必要です。さらに、環霧島地域全体の国際化(外国からの来訪者の受け入れ態勢の強化)も進める必要があり、協議会では現在さまざまな関係機関と協力しながら、世界ジオパーク認定に向けて事業を進めています。霧島山の四季春夏秋冬昭和9年、日本最初の国立公園に指定された「霧島」。その後、昭和39年に屋久島と錦江湾地域を含む「霧島屋久国立公園」に名称を変え、平成24年には屋久島が分離、錦江湾域が拡充されて「霧島錦江湾国立公園」となりました。そして、平成26年3月16日、「霧島」は国立公園指定80周年を迎えたのです。その霧島山を中心とした地域が霧島ジオパークです。4