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更新日:2019年3月25日

平成23年第3回霧島市議会定例会、市政運営の状況報告

はじめに、この度の台風12号による記録的な豪雨により、11道・県で死者37人、行方不明者56人となるなど大きな被害が発生いたしました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げ、一日も早い復興を願うものであります。

さて、昨年6月に発足した菅内閣は、「ねじれ国会」による厳しい政権運営の中、東日本大震災や福島第1原発事故への対応に追われ、わずか1年余りで総辞職し、後任に野田佳彦(のだよしひこ)氏が第95代内閣総理大臣に指名され、今月2日に組閣が行われたところでございます。新内閣には、震災や原発事故への対応など被災地復興を中心に据えながら、エネルギー政策の見直しや円高対策など、国が直面している多くの課題について積極果敢に取り組み、国民が安心して暮らせる社会の実現に向けて大いに頑張っていただきたいと期待いたしているところでございます。

次に、3月11日に発生した未曽有の東日本大震災から半年が経過しようとしておりますが、被災地や避難先におきましては、現在も多くの被災者をはじめ、関係者の皆様による懸命な復旧・復興に向けた取組が日夜行われているところであり、本市におきましても空港所在都市間の災害協定を締結している宮城県名取市へ、来月までの予定で本市職員の派遣を行っているところでございます。
我が国はこれまでも過去に被った幾多の災禍などから、国民一人一人が創意工夫の下、復興に向け極めて大きな力を発揮し、それを現実のものとしてきております。今回も必ずやこの国難を乗り越えるものと確信いたしており、一日も早い復旧・復興を願っているところでございます。
このような中、7月の「FIFA女子ワールドカップ2011」において日本サッカー史上初の優勝を果たした「なでしこジャパン」の活躍は記憶に新しいところでありますが、決勝での最後まで勝負を諦めずに戦い抜いたその姿は、日本中を歓喜の渦に巻き込むとともに、震災等で苦しんでおられる多くの方々に大きな勇気と元気を与えたものと考えているところでございます。

次に、夏休みの水難事故防止につきましては、これまで様々な対策を講じてまいりましたが、8月1日に、天降川河口に児童が流された水難事故があり、幸いにも駆けつけた警官に救助され、大事には至りませんでした。しかしながら、同月9日には、水戸川の新湊橋付近で水遊びをしていた国分南小学校の児童が溺れて、病院へ搬送されたものの、翌日に亡くなるという悲しい事故が発生しました。教育委員会を中心に、繰り返し、子どもたちだけで海、川などで水遊びをしないよう指導してまいりましたが、尊い人命が失われたことを重く受け止めているところでございます。お亡くなりになりました児童のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、二度とこのような悲劇が起こらないよう、新たな対策や、児童、生徒に対し「命を守る教育」をさらに徹底するよう、教育委員会へ指示したところでございます。

次に、新燃岳噴火による被災者等に対する災害見舞金につきましては、全国各地からいただきました義援金を財源としまして、空震などの被害にあわれた皆様を対象に、先月までに120件、842万5千円を支給いたしたところであります。
なお、新燃岳の爆発的噴火から7ヶ月が経過しましたが、8月31日以降小規模な噴火が続いており、火山灰が降るなど予断を許さない状況に変わりはございませんので、今後も引き続き噴火活動には注視してまいりたいと存じます。

次に、本年11月、本市で開催されます「第65回全国お茶まつり鹿児島大会in霧島」に向け、現在、茶生産者、関係団体、行政が一体となって準備に取り組んでいるところでございますが、8月23日から4日間、鹿児島市で開催された「第65回全国茶品評会」におきまして、昨年に引き続き、普通煎茶30キロ部門でお茶の名誉である「産地賞」に加え、同部個人部門における「農林水産大臣賞」のダブル受賞という栄誉に輝きました。このことは、生産者の生産技術の向上や関係者のたゆまぬ努力はもとより議員各位をはじめ市民の皆様方のご支援の成果であり、「霧島茶」のブランド確立や「全国お茶まつり大会」開催への大きな弾みになったものと考えているところでございます。

それでは、本日ここに、平成23年9月定例市議会の開会に当たりまして、6月議会以降これまでの市政運営の状況報告を申し述べますとともに、今回、提案いたしております議案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

まず、市政運営の状況につきまして、総合計画の7つの政策体系に沿ってご説明申し上げます。

1.「快適で魅力あるまちづくり」

市営住宅につきましては、昨年度から5ヵ年計画で進めております「木之房団地」建替事業計画戸数70戸のうち、第1期工事、1号棟・2号棟併せて32戸が8月末に完成し、来月中旬の入居に向け、現在準備を進めているところでございます。今後も引き続き、市民の皆様に安全で快適な住環境が提供できるよう、計画的に整備を行ってまいります。

公園・緑地の整備につきましては、「まきのはら運動公園」の東側駐車場が8月中旬に完成し、既に供用開始しております多目的広場や園内道路と併せて一体的な整備が図られましたので、今後、スポーツ大会やレクリエーション活動などを通じた健康増進や交流の場として、また、市民の皆様の憩いの場として大いにご活用いただきたいと存じます。

幹線道路の整備につきましては、鹿児島県が、「災害に強いみちづくり」の一環として整備を進めておりました国道223号の隼人町妙見工区の橋梁及びトンネルを含む約1千100メートルの区間が8月末に完成し、今月7日午後1時から供用開始の運びとなります。これにより、安全で円滑な交通の確保や、地域間交通の利便性が向上するものと期待しております。

2.「自然にやさしいまちづくり」

自然環境の保全につきましては、本来の霧島山系の植生で自然林の再生を図るため、本年度より宮脇昭方式による「10万本植林プロジェクト事業」を開始したところでありますが、これまで6つの事業所等より苗代の提供等の協賛の申し出があったほか、7月には官民で構成する「霧島市10万本植林プロジェクト実行委員会」を設置するなど、市民との協働による事業の推進体制が整ったところでございます。

低炭素社会の実現に向けた取組の一環として、住宅用太陽光発電導入支援対策費補助事業を実施しておりますが、福島第1原発事故や節電対策などから、再生可能エネルギーへの関心が高まる中、8月末現在で、前年同期と比較し6割を超える方々が申請され、大変好評を得ているところでございます。市民の皆様方のエネルギーに対する関心は今後一層高まり、ひいては温室効果ガス発生の抑制につながるものと考えられますので、更なる普及促進に努めてまいります。

生活環境の向上につきましては、地域美化活動の促進を図るため、河川景観保全アダプト(里親)制度推進事業に対する河川景観の美化活動団体を募集いたしましたところ、8月末現在で当初の見込みを上回る53団体から登録申請があり、地域美化活動に対する市民の皆様方の協働意識が高まりを見せているものと感じております。
また、市民活動団体代表の方などを委員とする「霧島市アダプト(里親)制度推進計画策定委員会」では、河川以外の景観保全も含めたアダプト制度の確立に向けて新たな体制づくりに取り組んでいるところでございます。

一般廃棄物管理型最終処分場につきましては、約1年半の期間を要した福山町宝瀬地区を候補地とする立地可能性調査も終え、議会及び地元の皆様に対し、その調査結果の最終報告を申し上げるとともに、「霧島市が設置する一般廃棄物処理施設に係る生活環境影響調査結果の縦覧等の手続に関する条例」に基づき、利害関係者等の皆様方からも生活環境の保全の見地からご意見をいただいたところでございます。
また、一般廃棄物管理型最終処分場の第1期整備計画について、環境対策審議会からの答申も先般いただいたところであり、今後は、これらを十分に踏まえながら、事業の進め方について総合的に判断してまいりたいと考えております。

3.「活力ある産業のまちづくり」

観光業の振興につきましては、新燃岳噴火に伴う風評被害対策の一環として、観光かごしま大キャンペーン協議会とタイアップし、7月から観光PR事業や航空機による誘客を対象とした新たな旅行商品企画事業に着手したほか、新幹線全線開業効果を活かすため、官民協働による「いざ霧島キャンペーン実行委員会」とJR九州のタイアップによる霧島VS指宿と銘打った観光PR事業や、街頭キャンペーンなど様々な誘客活動を行っているところでございます。
おかげ様で、霧島温泉旅館協会加盟の14施設の宿泊客動向によりますと、本年2月には対前年比37.2%まで落ち込みましたが、その後徐々に回復し、7月には対前年比120.1%となったものの、昨年は口蹄疫の影響による宿泊客の落ち込みがありましたので、引き続き関係者の皆様とともに様々な誘客対策に努めてまいりたいと存じます。

そのほか、東日本大震災や福島第1原発事故等の影響により、海外からの観光客が大幅に減少する中、私自ら誘客セールスを行うため、8月17日からの韓国釜山広域市への青少年派遣に合わせ、市観光協会、市特産品協会及びホテル関係者の皆様とともに韓国大手旅行業者や釜山広域市観光協会を訪問したほか、釜山広域市の大型商業施設「ロッテ百貨店」前での街頭キャンペーンや、韓国旅行業者22社の皆様との商談会の場を設け、「いつもと変わらない美しい霧島、日本で最初の国立公園霧島」のPRを積極的に行ったところでございます。

4.「育み磨きあうまちづくり」

青少年の教育につきましては、7月23日から6泊7日の日程で今回が2回目となる「いざ行け!きりしま探検隊」を実施し、市内の小・中学生40名が参加いたしました。霧島山から錦江湾まで本市の多様な自然の中での活動を通じて、参加者全員がふるさとの良さを再認識するとともに、たくましく生き抜く力の醸成が図られたものと感じたところでございます。
また、新たな取組としまして、「きりしまっ子立志塾」を8月16日から2泊3日の日程で、霧島自然ふれあいセンターにおいて実施し、市内各中学校の代表24名が「郷土霧島」から次世代を担うリーダーとなるため、各界の著名人の講話を聴講いたしました。私も初日に「少年の大志」と題し、自分の体験談を通して「夢」をあきらめずに、努力することの大切さを子どもたちに伝えたところでございます。

芸術文化の振興につきましては、霧島国際音楽祭の開催時期に合わせ、市民の皆様方に音楽への関心をさらに高めていただくことを目的として7月18日に「第4回霧島市民音楽祭」をみやまコンセールで開催し、台風6号の余波による雨の中にもかかわらず、市内外から約600名の方々にご来場いただきました。本音楽祭は、霧島国際音楽祭招待アーティストの演奏や、出演団体との共演など特徴のある音楽祭として、市民の皆様に広く浸透し、着実に定着してきていることを実感いたしたところでございます。

5.「たすけあい支えあうまちづくり」

医療体制の充実につきましては、本年2月から建設を進めておりました霧島市立医師会医療センター中央手術棟の完成が目前となり、今月23日に竣工式、翌24日には落成見学会を予定いたしております。新しい手術棟には、日本で初めてのCTとナビゲーションシステムが一体となった最先端医療機器を導入することとしており、これまで以上に二次救急医療や高度専門医療を提供できる地域の中核病院としての機能を発揮できるものと、大きな期待を寄せているところでございます。

障がい者福祉につきましては、8月21日、国分シビックセンターにおいて、宮城県立こども病院リハビリテーション科部長の奈良隆寛(ならたかひろ)先生を講師としてお招きし、「発達に課題をもつこどもへの支援のアイデア」と題しての発達障害支援講演会を開催いたしました。当日は、講師自身がインドの古代弦楽器サーランギを奏でながら、実際にかかわった事例や体験談などを紹介いただき、来場された多数の皆様には、発達障害への理解を深めていただく良い機会となったほか、同様なお悩みをお持ちの皆様への暖かいエールとなったもの考えております。

6.「共生・協働のまちづくり」

人権の尊重につきましては、北朝鮮当局による人権侵害についての関心と認識を深める広報・啓発活動を総合的に推進するため、7月に特定失踪者に関する庁内連絡会を設置し、霧島国分夏祭り会場において、拉致被害者や霧島市関係の特定失踪者田中正道さんをはじめとする拉致・特定失踪者の救護、被害者家族の支援のための署名・募金活動に私をはじめ多くの職員が参加し、ご来場の皆様からご協力をいただいたところでございます。

また、8月6日、霧島市民会館において、「人権セミナーきりしま」と「霧島市じんけんフェスタ」を合同開催し、猿まわし師の村崎太郎さんによる「被差別部落に生まれ育って」と題した講演や猿まわし実演のほか、あさひ幼稚園の園児による「あさひ子供太鼓」が披露されるなど、市民の皆様が参加しやすい人権学習の機会の創出が図られたものと考えております。

国際交流につきましては、旧国分市時代から青少年交流を行っているマレーシアのマラッカ市への青少年派遣に合わせて、7月30日から5日間の日程でマレーシアを訪問いたしました。本市の中・高校生を受け入れていただいているセント・フランシス学院やホームステイ先等を訪問し、その状況を視察するとともにお礼を申し上げたほか、マラッカ州首相及びマラッカ市長を表敬訪問し、さらなる交流促進をお願い申し上げたところでございます。

また、「日韓親善子供大使友好の翼」実行委員会主催によります韓国釜山広域市への青少年派遣に合わせて、8月17日から3日間の日程で釜山広域市、梁山(やんさん)市を表敬訪問いたしました。旧溝辺町時代から続いております釜山広域市ペーヨン初等学校との交流は、今年度で20周年の節目を向かえ、私も同校を訪問し、これまでの長年にわたる青少年交流に対しましての敬意と感謝を申し上げたところでございます。

7.「新たな行政経営によるまちづくり」

市民サービスセンター「コア・よか」につきましては、7月6日で開設4周年を迎え、これまでの利用者累計が5万7千人となっており、市民サービスの拠点施設として、市民の皆様方に広く浸透し、着実に定着してきているものと考えているところでございます。今年度の利用状況は、ほぼ前年同期並みに推移しており、本年度から新たに開始しました国民年金の資格に係る各種届や免除申請の取扱件数は、7月末現在で23件となっております。

最後に広域行政についてご報告申し上げます。

薩摩半島と大隅半島にはさまれ、日本百景にも選定されている錦江湾の湾奥部に位置する鹿児島市、垂水市、姶良市及び本市が、それぞれの行政区域を越えて連携し、環境、水産、観光、交通(道路)、防災、教育等に係わる様々な施策・事業について、お互いに知恵を出し合い、協働することにより、地域活性化を図ることを目的として、錦江湾奥会議を8月22日に設立し、同日初会合を開いたところでございます。
会議は、4自治体の首長の出席のもと、まず、規約を決定して、初代会長に私が選出されました。会議は、今後年2回構成市を持ち回りで開催することとし、次回は、来年年明けに鹿児島市で開催されることになっております。

以上で、市政運営の主な事業の取組み状況報告を終ります。

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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