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更新日:2019年3月25日

平成22年第3回霧島市議会定例会、市政運営の状況報告

はじめに、6月中旬から7月中旬にかけて全国各地で発生した局地的集中豪雨により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました方々に心からお見舞い申し上げ、一日も早い復興を願うものでございます。
また、本市では、7月3日未明の霧島地区を中心とした記録的な豪雨により、死者1名のほか、農地・農業用施設や公共土木施設等に甚大な被害をもたらしたことにつきましては、先の臨時議会におきまして、ご報告申し上げたところでございます。改めて、お亡くなりになられました方とそのご遺族に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、被災されました皆様にお見舞いを申し上げます。
なお、今議会定例会に、災害復旧にかかる補正予算を提案いたしており、今後は、国や県と連携しながら、一日も早い災害復旧に全力をあげて取組んでまいります。

次に、日本中を震撼させ、未曽有の畜産被害をもたらした家畜伝染病「口蹄疫」につきましては、去る8月27日、「終息宣言」が出され、4月20日に宮崎県内で1例目が確認されて以降、実に130日間にわたる口蹄疫ウイルスとの戦いが終わり、感慨深いものがございます。この間、殺処分された家畜約29万頭をはじめ、商工業や観光業など各種業界へ与えた影響は想像を絶するものであると認識いたしております。
本市におきましても、これまで13回に及ぶ家畜伝染病(口蹄疫)対策本部会議を開き、その対策等を協議・決定するとともに、畜産農家をはじめとする関係各団体の皆様が一致団結して、「絶対にウイルスを侵入させない」との強い意思のもと、24時間体制で懸命に消毒などの防疫作業に取組んだ結果、本県及び本市への侵入を阻止することができました。さらに、事の重大さを認識し、行事やイベント等の自粛など、苦渋の判断をしていただきました関係者の皆様のご理解、ご協力の賜物と心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。

終息宣言を1週間ほど過ぎた9月2日、えびの市長から、「口蹄疫のような症状の牛が確認され、検体を東京の動物衛生研究所に送った」との緊急連絡が入りました。緊張が走る中、これまでの経験を踏まえ、緊急の事態に備えるよう、危機管理体制を整える指示を出しました。結果的に、検体は陰性であったことから安堵いたしたところでございます。
畜産農家をはじめ関係者の皆様には、今回の口蹄疫まん延の恐怖を教訓に、防疫対策の重要性を改めてご認識いただき、畜産物・農産物を守るため、恒常的な防疫に引き続き取組んでいただきたいと存じます。

それでは、本日ここに、平成22年9月定例市議会の開会に当たりまして、6月議会以降これまでの市政運営の状況報告を申し述べますとともに、今回、提案いたしております議案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

まず、市政運営の状況につきまして、総合計画の7つの政策体系に沿ってご説明申し上げます。

 

1.「快適で魅力あるまちづくり」

土地区画整理事業につきましては、長年の懸案でありました隼人駅東地区が、今年7月16日付けで、県知事から事業計画の認可を受け、7月30日付けで事業計画決定の公告を行いました。今後は、JR隼人駅の東口を新しい交通拠点とした市街地形成に向け、道路、駅前広場、公園等の公共施設などの整備を計画的に進めてまいります。

防災対策の推進につきましては、霧島山における山岳遭難に備え、これまでの事故の教訓を踏まえ、8月26日、本市消防局、自衛隊、海上保安庁、警察、県防災航空センター、5機関約100名が参加し、高千穂峰において山岳救助合同訓練を実施いたしました。今回の訓練は昨年に引き続き2回目で、遭難者ががけ下で発見されたとの想定のもと、安全管理や情報伝達などの訓練を行い、迅速かつ効率的な救助体制の確立に向け、お互いの機能と連携を確認し合うことができました。また、消防団におきましても、8月29日と9月5日に、牧園方面隊及び霧島方面隊の約80名による山岳訓練を実施いたしたところでございます。

 

2.「自然にやさしいまちづくり」

生活環境の向上につきましては、県の緊急雇用創出事業臨時特例基金事業を活用し、天降川等河川景観保全推進事業として天降川、手篭川及び郡田川の一部の河川敷などの草払いを実施し、河川環境の保全に取組んでいるところでございます。今後は、地域住民や各種団体との共生協働による恒常的な河川環境の保全を推進するため、河川景観保全里親制度(いわゆるアダプト制度)等の導入に向け、関係地域の自治公民館長及び自治会長等への趣旨説明を行うなど、事業推進に取組んでまいります。
また、7月の海開きの時期に合わせて、海域における環境美化を推進するため、小浜海岸と国分海岸の下井地区において、海岸漂着物対策推進事業を実施し、約55トンの海岸漂着物を回収いたしたところですが、今後、海岸の状況等を見ながら、年内に再度、実施する予定であります。

循環型社会の形成につきましては、生ごみ等可燃ごみの減量化やリサイクルをさらに推進するため、昨年度から隼人地区の7自治会で実施している家庭系生ごみの分別・堆肥化の試行を今年6月から新たに11自治会を選定し、合わせて市内18自治会をモデル地区として実施しているところであり、今後、モデル地区の成果等の検証を行い、本格実施に向けた検討を進めてまいります。

一般廃棄物管理型最終処分場の整備につきましては、これまで福山町宝瀬地区の候補地及びその周辺の測量調査や地質調査を実施し、また、生活環境影響調査につきましては、地元の皆様に現地立会いをいただきながら、冬季調査及び春季調査を終了いたしましたので、去る8月7日に福山活性化センターにおいて、地元の皆様方に中間報告会として調査結果の説明を行ったところでございます。今後も引き続き、これまで同様、地元の皆様方に調査への参加を呼びかけながら立地可能性調査を進めてまいりたいと存じます。

そのほか、7月3日の集中豪雨災害に係る防疫対策といたしまして、被災者からの要請等に基づき、霧島地区33件、国分地区6件の消毒を実施したほか、災害廃棄物等の処理について、被災した家屋を対象に、持ち運び困難なものや粗大ごみなど、臨時の集積所へ搬入していただき、随時、分別・運搬・処理を行っているところでございます。

 

3.「活力ある産業のまちづくり」

雇用の促進につきましては、景気は持ち直し傾向にあるものの、依然として厳しい経済・雇用情勢の中、市民の雇用機会の増大を図るため、本年度創設いたしました「霧島市緊急雇用促進補助金」制度により、これまで企業9社と緊急雇用促進協定を締結し、83人の雇用機会の創出が図られております。

観光業の振興につきましては、5月1日に開園しました「塩浸温泉龍馬公園」の入園者は8月18日に10万人を超え、また、龍馬資料館につきましても入館者が同月1万人を超えるなど、霧島の新しい観光スポットとしての役割を十分果たしているのではないかと考えており、今後、定着に向けた取組を進めてまいりたいと存じます。
また、現在放映中で好評を得ておりますNHK大河ドラマ「龍馬伝」に関連いたしまして、坂本龍馬ゆかりの地として、県や関係機関の方々と一体となった誘致活動により、念願の霧島ロケが7月末に実現できましたことは、霧島の大きな観光宣伝となるとともに、今回のロケ地をはじめ、本市の多様な観光素材を有効に活用しながら、観光霧島を最大限にPRし、観光誘客につながるよう積極的に取組んでまいります。
なお、今月19日の大河ドラマは、「霧島の誓い」というタイトルで、私たちのふるさとが舞台となり、全国に放映されますので、市民の皆様も、議会の皆様も、ぜひご覧いただきたいと存じます。

農業の振興につきましては、来年11月、本市で開催されます「第65回全国お茶まつり鹿児島大会」に向け、茶生産者、関係団体、行政が一体となって現在、準備に取組んでいるところでございます。このような中、先月、奈良市で開催されました「第64回全国茶品評会」におきまして、本市が「産地賞」の栄誉に輝きました。今回の栄誉は、平成11年に旧溝辺町が産地賞を獲得して以来11年ぶりの快挙であります。生産者の生産技術の向上と関係者のたゆまない努力の成果であり、霧島茶のブランド確立や来年の全国お茶まつり大会への大きな弾みになるものと考えているところでございます。

 

4.「育み磨きあうまちづくり」

学校施設の整備につきましては、本年4月と5月に市内小学校において、発生しました2件の児童転落事故を受け、7月に教育長と5日間にわたり、市内のすべての学校を訪問し、施設の安全対策などを確認したほか、児童・生徒の安全確保や事故防止など、危機管理意識の喚起を行ったところでございます。
また、夏休み期間中にすべての学校の安全対策工事を完了いたしましたが、学校現場における安全管理をこれまで以上に徹底するとともに、二度とこのような事故がおきないよう最大限の注意を払ってまいりたいと存じます。

青少年教育につきましては、7月25日から6泊7日の日程で、市内の小学校5年生から中学校3年生までの37名の児童生徒を対象に、ふるさとの良さを再認識することを目的として「いざ行け霧島探検隊」事業を実施いたしました。今回は韓国岳登山を体験し、山頂からの風光明媚な豊かな自然を満喫するとともに、参加者全員が心身ともに大きく成長したものと考えております。

学校保健体育及びスポーツ振興につきましては、高校生の真夏の祭典である「全国高等学校総合体育大会登山大会」が8月6日から5日間の日程で、霧島連山を主会場として開催されました。選手として参加し、日頃鍛えた技を競い合った全国の高校生とともに、一人一役活動と銘打って、大会運営に携わり、大会を支え、成功に導いた影の立役者たちである市内の高校生諸君に、「ご苦労様でした」というねぎらいの言葉を贈りたいと存じます。

芸術文化の振興につきましては、霧島国際音楽祭が開かれるまちとして、市民の音楽に対する関心をさらに高めたいとの願いからスタートした「第3回霧島市民音楽祭」を7月19日にみやまコンセールで開催し、市内外から約700名の方々にご来場いただきました。特に、今回はアーティストが学校へ出向いて指導するなど、ステージ以外での交流が数多く実現いたしました。今後も出演者相互の交流と技術向上を図りながら、霧島国際音楽祭同様、永く市民に支持される音楽祭に発展させてまいりたいと存じます。

 

5.「たすけあい支えあうまちづくり」

子育て環境の充実につきましては、昨年度から天降川小学校の北側に建設を進めておりました「霧島市こどもセンター」が6月末に完成し、7月23日に開所式を行ったところでございます。当センターは、児童の健全育成を図るため、子育て支援センターや児童クラブ、図書室などを備えており、地域の子育ての拠点施設として、幅広く活用いただけるものと期待いたしているところでございます。

医療体制の充実につきましては、霧島市立医師会医療センターの脳神経外科が本年1月から診療を開始しておりましたが、4月から新たに1名の脳神経外科医を鹿児島大学医学部から派遣していただき、現在、医師2名体制で予定手術を中心に診療を行っているところございます。
また、中央手術棟の建設につきましては、現在、実施設計中であり、今後、年度内完成を目指して着工する予定であります。

障がい者福祉につきましては、8月1日、国分シビックセンターにおいて、川崎市の社会福祉法人「あおぞら共生会」の明石洋子副理事長と、そのご子息である徹之さんをお招きし、「お仕事がんばります」と題して、「発達障害支援講演会」を開催しましたところ、当日は大勢の市民の皆様の参加をいただきました。改めまして、発達障害に対する関心の高さを実感したところでございます。

 

6.「共生・協働のまちづくり」

国際交流につきましては、8月19日から3泊4日の日程で行われました、「日韓親善子供大使友好の翼」実行委員会主催によります韓国釜山広域市への青少年派遣事業に合わせて、釜山広域市、梁山市を表敬訪問いたしました。旧溝辺町時代から続いております釜山広域市ペーヨン初等学校との交流は、今年度で18回を数え、今回も市内の児童10名が参加いたしました。私も同校を訪問し、これまでの長年にわたる青少年交流に対しましての敬意と感謝を申し上げるとともに、引き続き青少年の相互交流の促進などを確認いたしたところでございます。
なお、同校は釜山交流財団から昨年秋に国際交流の最高賞を受賞されたと聞き、感激いたしました。
また、釜山観光協会、旅行代理店を訪問し、本市の概要や魅力を紹介するとともに、韓国からの観光誘客について、率直な意見交換を行ってまいりました。さっそく、この秋からトレッキングツアーなどが企画されるものと期待いたしております。

 

7.「新たな行政経営によるまちづくり」

市民サービスセンター「コア・よか」につきましては、7月6日で開設3周年を迎え、同日、記念セレモニーを開催したところでございます。同センターの利用状況につきましては、平成22年4月から7月までの月平均利用者数が1,551人で、対前年同月比で14.6パーセントの増となっており、また、月平均取扱件数も2,445件で、対前年同月比で8.7パーセントの増となっております。本年7月末現在では、利用者累計が3万9千人を超え、市民サービスの拠点施設として着実に定着してきておりますので、今後とも市民のニーズに対応した行政サービスの充実に努めてまいりたいと存じます。

最後に、ジオパークの取組につきましては、霧島山とその周辺各地において、去る8月17・18日の両日、日本ジオパーク委員会の2名の委員による現地審査が行われました。審査当日は、霧島ジオパーク推進連絡協議会を構成する関係自治体の長をはじめ、宮崎・鹿児島両県の振興局や関係団体など、官民一体となって環霧島地域の魅力やジオパークの推進体制などについて、説明いたしたところでございます。なお、審査の結果はいよいよ今月14日に発表される予定となっております。

以上で、市政運営の主な事業の取組み状況報告を終わります。

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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