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更新日:2017年4月1日

平成27年第3回霧島市議会定例会、市政運営の状況報告

所信表明や施政方針などを掲載します。

はじめに、今年8月15日の戦後70年となる大きな節目を迎えるにあたりまして、広報きりしま7月号におきまして、「未来への遺言」と題する特集を組み、我がまちの戦争の記憶をたどり、語り継ぐことの大切さを市民の皆様と共有させていただきました。

また、機銃掃射の弾痕跡が残る大隅横川駅で、これまで平和コンサートなどの活動を重ねられている大隅横川駅保存活用実行委員会の皆様が、今を生きるものの使命であるとして、戦争体験者への取材や対談を重ね、自らの手で「機銃掃射痕が語る戦後70年」と題して、戦中・戦後の記録をまとめておられます。

さらに、国分市議会議長を歴任され、平成11年にお亡くなりになられました柳田謙三様のお二人の娘さんが、命の尊さを次世代へ伝えたいとの思いから、海軍に従事され、特攻機の誘導も担われたお父様の手記を遺稿集にまとめられ、自費出版されました。

戦時中、本市には第一国分基地と十三塚原飛行場とも言われた第二国分基地の二つの特攻基地があり、そこから合わせて427人の若者が戦地へ飛び立っていかれました。

溝辺コミュニティセンターにあります特攻資料室には、次のような短歌が残されております。「三千(みち)とせの 歴史守りて 捨つる身と 思へば軽き わが命かな」。当時17歳だった隊員の辞世の句です。

日本の未来のために、家族や愛する人々のために命をかけて戦い抜いた人々、悲しみや恐怖の中を必死に耐えながら生き抜いてきた人々、全ての人々の思いは「二度と同じ過ちを繰り返してはならない」ということであります。

戦後生まれの世代が人口の約8割を超えている中で、今を生きる私たちの責務は「戦争の悲惨さと平和の尊さを、未来永劫、永遠に語り継ぐことである」とあらためて感じているところございます。

私は、初代霧島市長に就任させていただき、平成17年霧島市議会第1回定例会におきまして、信条は「市民の皆様の声に、謙虚に耳を傾けることにある」と表明をさせていただきました。

以来、「市民が主役」の信念のもと、民意を第一に「開かれた市政」「活力ある市政」「公平公正な市政」「元気!霧島・市民力のまちづくり」をモットーとして市政運営を進めてまいりました。

まちづくりは市民の皆様、議会の皆様、そして私ども行政が一体となって進めていかなければなりません。そして、あくまでも主役は市民の皆様でございます。

霧島市制が誕生し、11月7日に10周年となる大きな節目を迎えます。

当日は市制施行10周年記念式典を霧島市民会館で挙行し、霧島市10年のあゆみの上映、市政功労者の表彰、未来に向けてのメッセージの発表などを計画しているところでございます。

この10周年の節目を迎えるにあたりまして、市民総参加のもと「夢や希望の持てる明るい未来」「安心して暮らせる霧島」を目指し、新たな一歩を力強く踏み出してまいりたいと考えているところでございます。

さて、国におきましては、地方創生総合戦略の基本目標として「地方における安定した雇用を創出し、地方への新しいひとの流れをつくる」ことを重点施策と掲げております。

本市におきましても、明るい未来を創りだす地方創生総合戦略を推進するためには、景気対策と人口増を図るための、様々なまちの魅力の創造が必要でございます。

そのためには、特に「働く場所の確保」が最も重要な必要条件であると認識いたしており、本市におきましては、地方創生に先行する形で合併後の約10年近く、企業誘致に力を注ぎ、これまでに立地協定を44件、事業所枠の拡大分の24社も併せますと約1,250人の新規雇用を図ってきたところでございます。

このような中、先月21日に日本郵便株式会社及び日本郵便輸送株式会社と小田工業団地の土地売買仮契約を締結し、今定例会に財産の処分についての議案を提案させていただいております。

ここに至りますまでには、私自らがトップセールスマンとして、熊本市にある日本郵便株式会社九州支社長に面会し、小田工業団地の地理的有利性及び豊富な人材に恵まれていることなどについて直接説明を行うとともに、小田工業団地の造成を早急に完了させることなどを提示し、当該地への積極的な誘致を図ってきたところでございます。また、日本郵便株式会社本社等の幹部の方々との交渉を進める中で、紆余曲折もございましたが、私を含め関係職員が一丸となってチームプレーを発揮し、これを乗り切ってまいりました。

立地された暁には、地元から多くの方が雇用され、また若者の新たな就職先となりますことを大いに期待しているところでございます。

私といたしましては、今後も引き続き、地方創生の道筋を一歩一歩、着実に進め、南九州の中心にあります本市の地理的優位性等をPRし、積極的な企業誘致に努めてまいりたいと存じます。

次に、8月28日に伊藤知事が記者会見をされ、スーパーアリーナ構想について触れられた件について申し上げます。

新聞報道によりますと、今後、施設内容を含め、構想を再構築する意向を示されたようでございます。

本市におきましては、市民の皆様方などから寄せられました約7万5千人のご署名を重く受け止め、「県営スーパーアリーナ霧島誘致期成会」の皆様方と連携しながら、今後も引き続き県央に位置し、空港や高速道など交通の要衝である鹿児島臨空団地の有効活用を視野に、市政の利益や広く県民の利益にもかなう施設の誘致を考えてまいりたいと存じます。

次に、8月15日10時15分に桜島の噴火警報が発表され、噴火警戒レベルが3から4に引き上げられことに伴い、同日午後から、私を始め、副市長、教育長、部長等で構成する情報共有会議を開催し、本市への影響や今後の体制について直ちに確認を行ったところでございます。

桜島の噴火警戒レベルを含め、日毎に変化し、予測が困難な火山活動につきましては、日ごろの防災対策を怠ることなく、常に情報収集に努め、不測の事態に備えているところでございます。

5月29日に発生した口永良部島新岳噴火では、島民の方々が今もなお避難生活を余儀なくされておられます。本市では、関平鉱泉水の提供や市民の皆様のご協力をいただきながら「口永良部島新岳噴火災害義援金」の募金活動を実施し、先日義援金をお届けしたところでございます。

新岳の火山活動の沈静化とともに、避難を余儀なくされている皆様の1日も早い帰島の実現を願うものでございます。

それでは、本日ここに、平成27年9月定例市議会の開会に当たり、6月議会以降これまでの市政運営の状況報告を申し述べます。

まず、市政運営の状況につきまして、総合計画の7つの政策体系に沿ってご説明申し上げます。

1.「快適で魅力あるまちづくり」

交通体系の充実につきましては、まちづくり、医療・福祉及び観光振興などの多角的な観点から、本市における公共交通のあり方を検討し、将来にわたり持続可能な地域公共交通ネットワークを構築することを目的に、霧島市地域公共交通会議の委員を16人から37人に拡充し、霧島市地域公共交通網形成計画策定に向けた第1回目の会議を7月14日に開催いたしました。

また、要介護者、身体に障害を持たれている方々の輸送サービスを確保するため、福祉有償運送の必要性等について協議を行う霧島市福祉輸送運営協議会を新たに設置したところでございます。

防災対策の推進につきましては、空き家対策において、「霧島市空家等対策協議会条例」の制定に基づき、13人の委員からなる協議会を設置し、8月21日に第1回目の会合を開催したところでございます。

今後とも、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、「霧島市空き家対策基本方針」に沿って各般の施策事業の推進を図るとともに、空き家対策を適切に進めてまいります。

2.「自然にやさしいまちづくり」

自然環境の保全につきましては、例年、県が実施しております県内26箇所の海水浴場を対象とした水質調査の結果、本市の国分キャンプ海水浴場と小浜海水浴場の双方ともに、特に良好な水質であるとする「AA」との判定結果となり、平成25年度から3年連続して「AA」の評価がなされたところであります。

快適な水環境を維持するため、今後も引き続き下水道の整備や合併処理浄化槽の設置を促進してまいりますほか、霧島市生活排水対策推進員等との連携も図りながら、生活排水対策についての啓発活動や意識向上への取組をさらに積極的に行うなど、ふるさとの海や川である公共用水域の汚濁防止や水質の保全に努めてまいります。

3.「活力ある産業のまちづくり」

農林水産業の振興につきましては、鹿児島県での開催としては17年ぶりとなります、
全日本竹産業連合会、鹿児島県竹産業振興会連合会の主催よる「第56回全国竹の大会鹿児島県大会」が、11月12日~13日の2日間、みやまコンセールにおいて開催され、全国の竹産業関係者約500人が一堂に会し、情報交換や技術の交流などが計画されております。

大会の成功を祈念いたしますとともに、本市の竹産業の振興、発展につながりますことを期待しているところでございます。

商工業の振興につきましては、市制施行10周年記念事業の一環といたしまして、国の地域住民生活等緊急支援交付金を活用した20%のプレミアム付商品券を、関係機関と連携して発行し、8月2日から市内11箇所で販売したところでございます。市民の方々の関心も非常に高く、発行総額12億円分の商品券を発売開始からわずか4日間で完売いたしました。

県内の経済情勢においては、緩やかな持ち直しの動きが続いている状況でございますが、今回の商品券発行により、さらに市内の消費需要が喚起され、地域経済の活性化につながるものと考えているところでございます。

観光業の振興につきましては、好調でありました海外からの国際定期航空路線のうち、大韓航空が運航する韓国ソウル線が「中東呼吸器症候群マーズコロナウイルス」の影響によりまして、7月1日から約1か月間運休し、中国東方航空が運航する中国上海線につきましては、本年4月に増便されたものの、利用客の減少などにより7月16日から10月24日まで週4便から週2便に減便されるなど、外国人観光客数の減少が懸念されているところでございます。

このような状況の中で、海外でのトップセールスとして6月18日から21日まで台湾を訪問し、台北市で開催されましたチャイナエアライン主催のイベントに参加するとともに、チャイナエアラインの孫会長とも直接お会いし、台湾からの送客に感謝の意をお伝えし、今後もさらなる送客増をお願いしたところでございます。

また、今回の台湾セールスには市内宿泊施設の関係者も同行し、昨年、本市を訪問いただいた台南市の「関子嶺(カンシレイ)温泉組合」と、本市の観光関係団体等で組織する「いざ霧島キャンペーン実行委員会」との間での温泉PR連携協定の締結に立ち会ったところでございます。

今後もさらにお互いの交流が活発に行われることを期待し、国を超えた観光交流の推進を心からお祝いさせていただいたところでございます。

4.「育み磨きあうまちづくり」

青少年の健全育成につきましては、中学生が英会話の楽しさや異文化の素晴らしさを学ぶための「きりしまっ子立志塾『イングリッシュサマースクール』」を市内の中学生39人を対象に、県立霧島自然ふれあいセンターにおいて7月21日から2泊3日の日程で実施いたしました。参加した中学生は、この立志塾を一つの契機として、大きな夢と志を持ち、英語力を活かした夢の実現に努力してくれるものと期待しているところでございます。

また、海や山、川などの体験活動を通して自然の大切さを学び、他人への思いやりを育む機会とするため、市内の小・中学生40人を対象に「いざ行け!きりしま探検隊」を7月26日から6泊7日の日程で実施したところでございます。

本市の豊かな自然の中での活動を通じて、参加者全員がふるさとの良さを再認識するとともに、たくましく生きぬく力を身に付けられたものと感じているところでございます。

今後におきましても、本市の豊かな自然や地域の素材などを活用したさまざまな活動を実施することにより、社会性や郷土愛を育み、心身ともにバランスのとれた青少年の健全育成に努めてまいります。

次に、「第30回国民文化祭かごしま2015」につきましては、開催までちょうど後2か月となり、より一層、県や関係団体と連携しながら準備を進めているところでございます。

具体的には、出演者並びに来場者に対する「おもてなし」として、お土産クーポン券や市内を周遊しながら食事などを楽しんでいただくことを目的とした「きりしま食べ旅(たべたび)クーポン券」を配布するなど、本市の魅力を存分に堪能いただくための仕掛けも用意しているところでございます。

次に、大変喜ばしい話題といたしまして、沖縄県で開かれました九州中学校陸上大会において、隼人中学校3年生の平田歩弓(ひらたあゆみ)さんが陸上共通女子1,500メートルと女子3年800メートルで優勝し、2冠を達成されましたほか、8月に東京都で開催されました全国中学校弓道大会個人の部において、溝辺中学校3年生の野村優亮(のむらゆうすけ)君が2位に入賞され、宮崎市で開催されました第11回南九州小編成吹奏楽コンテスト中学校の部においては、霧島中学校が最優秀賞となる金賞を受賞されました。

また、国分中央高校におきましては、先月開催されました第28回全日本高校・大学ダンスフェスティバルにおいて、ダンス部が全国第3位にあたる神戸市長賞を受賞し、7年ぶりとなる快挙を達成されましたほか、同じく8月の平成27年度全国高等学校総合体育大会柔道競技大会において、3年生の前野彩(まえのさやか)さんが女子52kg級で3位入賞を果たされております。

さらに、5月に開催された第30回全国選抜ゲートボール大会宮城県大会において、国分地区の禱弘子(いのりひろこ)さんと溝辺地区の堂森さとみ(どうもりさとみ)さんが所属する鹿児島県フレンドミドルレディースチームが、見事全国優勝を果たされました。

このように市内の中学生、高校生、そして社会人の皆様がさまざまな大会で活躍されており、心からお祝い申し上げたいと思います。特にスポーツの分野におきましては、5年後の鹿児島国体へ向けた希望の星として、今後の活躍を皆様と共に大いに期待したいと存じます。

5.「たすけあい支えあうまちづくり」

消費税率の引き上げに伴う、低所得者や子育て世帯の経済的負担への影響を緩和するための暫定的・臨時的な措置として、今年度も臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の事業を実施いたしております。

臨時福祉給付金につきましては、対象となる可能性の高い方々に7月末に申請書を送付し、郵送による受付を8月3日から開始しており、窓口での受付を本日9月1日から開始いたします。

また、子育て世帯臨時特例給付金につきましては、5月22日に児童手当の現況届を兼ねた申請書を送付し、6月1日から窓口での受付を行っているところでございます。両給付金とも受付期限を11月6日としており、今後、申請漏れがないように周知を図るための広報を行うとともに、円滑な給付に努めてまいります。

6.「共生・協働のまちづくり」

国際交流につきましては、「日韓親善子ども大使友好の翼」実行委員会主催によります青少年派遣事業に合わせて、8月5日から3泊4日の日程で釜山広域市とソウル市を訪問いたしました。

旧溝辺町時代から続いております釜山広域市ペーヨン初等学校との交流が、今年度で23回を数え、今回も市内の児童14人が参加いたしました。

私も同校を訪問し、これまでの長年にわたる青少年交流に対しまして敬意と感謝を申し上げるとともに、引き続き青少年の相互交流の促進など確認いたしたところでございます。

また、今回は長年交流を続けてさせていただいております釜山市観光協会を表敬訪問しましたほか、ソウル特別市の北西部にあります北漢山(プッカンサン)国立公園を視察いたしました。

その際、北漢山の約92%が属しております、人口100万人の都市、高陽市(コヤンシ)の市長様をはじめ、幹部の方々に歓迎をいただき、同じ国立公園を有する都市として、また、韓国からの登山客誘致に向け、霧島山の韓国岳をPRする機会につながるよう、相互交流の発展に向けた意見交換を行ったところでございます。

人権の尊重につきましては、本年も7月18日に行われました霧島国分夏まつり会場におきまして、北朝鮮による拉致・特定失踪者の救護、被害者家族の支援のための署名・募金活動を実施いたしました。北朝鮮拉致被害者家族連絡会及び支援団体の皆様のご協力のもと、私も議員の皆様方や市職員とともに参加し、ご来場の多くの皆様方からご支援、ご協力をいただいたところでございます。

また、8月8日には、隼人農村環境改善センターにおきまして、人権意識の高揚を目的とした「霧島市じんけんフェスタ」を開催いたしました。当日は、全国WEB(ウェブ)カウンセリング協議会理事長の安川雅史(やすかわまさし)さんに「子どもたちを取り巻くネット環境」と題した講演をいただき、多くの皆様にご参加いただいたところでございます。

今後も引き続き、市民の皆様に、分りやすく参加しやすい人権学習の場を提供してまいります。

7.「新たな行政経営によるまちづくり」

市民サービスセンター「コア・よか」につきましては、7月6日に開設8周年を迎え、同日、市制10周年記念事業の一環として、記念セレモニーを開催したところでございます。また、7月末には利用者の累計が13万1千人を超えたところであり、市民サービスの拠点施設として着実に定着したものと認識しているところでございます。今後とも更なるサービスの向上と利用の促進を図ってまいりたいと存じます。

市民と行政による情報の相互活用につきましては、7月7日から県内初となるシティープロモーションに特化したフェイスブックページ「きりしまWAGON」の配信をスタートいたしました。

霧島市に行ってみたい、住んでみたい、住み続けたいと思っていただけるような、魅力ある情報を積極的に発信してまいります。

広域的な施策の取組

霧島ジオパークの推進につきましては、10月27日から3日間にわたって開催されます「第6回日本ジオパーク全国大会霧島大会」がいよいよ目前に迫ってまいりました。九州初の開催となる大会の成功に向けての準備を関係者の皆様とともに進めており、現在、全国各地から参加の申込みを受け付けているところでございます。

また、本大会では、広く環霧島地域の住民の皆様が楽しめるように、一般向けのフォーラムに加え環霧島地域の物産販売なども企画しております。
霧島ジオパークの魅力を国内外に向けて情報発信するとともに、地域におけるジオパークの認知度や理解度の向上も目的としたさまざまな関連事業も併せて実施しながら、本大会の成功を目指してまいりたいと存じます。

以上で、市政運営の主な事業の取組み状況報告を終わります。

お問い合わせ

企画部企画政策課企画政策グループ

〒899-4394 鹿児島県霧島市国分中央3-45-1

電話番号:0995-64-0914

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